「石破ショック」の原因、背景とは?

「石破ショック」の原因、背景とは?

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ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、10月2日の放送に経済評論家の加谷珪一がリモートで出演。最近話題となった「石破ショック」、石破茂政権の経済政策について解説した。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「(石破茂氏が)週末に自民党総裁に選ばれたあと、週明け月曜に株価が1900円以上、値を下げました。いわゆる石破ショックです。きのうはおよそ732円反発したんですね。きょうは再び下げて、きのうに比べておよそ843円安。乱高下が続いています。石破政権で株価はどうなるのか、石破政権の経済政策について加谷さんに伺います」

長野智子「『#石破ショック』という状況もあります。加谷さんはどのように受け止めていますか?」

加谷珪一「一連の動きがかなり短期的、投機的ですので、本質的に状況が変わったとはあまり考えなくていい。一方でなぜこのような動きになったのかは理解しておく必要があると思います。石破さんは批判も受けて軌道修正はしていますが、基本的に日銀の大規模緩和策、国債を大量に保有して市場にお金をばらまくという、この弊害が大きすぎるので、これ以上続けないほうがいい、という立場で知られてきました。日銀はいまから金利を上げて正常化しようとしていて、石破さんはそれを支持している。そうなると金利は上がりやすい、という発想が働きます。円高になりやすいわけです。円高だと輸入品の価格は下がりますから、私たち庶民にはけっこうプラスです。ただし輸出産業は苦しいので、株式市場はネガティブな反応になる。石破さんが首相になるという話が伝わると、円高になって株が安くなる、そういう動きになります。投機的にかなり激しいとはいえ、背景にはそういう石破さんの経済政策のスタンスがあるのではと思います」

長野「全体的に見ると、円高で輸出が難しいから株価が下がっている。正常化に向かっていると?」

加谷「そうですね。大きな流れとして日銀は正常化に向かっていて。いままで過度に円安が進んでいたので、正常化が進めば円高に戻す可能性は高い。石破さんはそれにかなり親和的だと市場では見られている。それが激しく出たのが一連の乱高下なのだと思います」

長野「総裁選の決選投票の前、1回目(の投票時)に高市(早苗)さんがすごく票をとったときもドーンと上がった。高市さんがアベノミクス的なものを継承して金融緩和であるとか、昔の夢をもう一度的なことで反応した、という感じでしょうか」

加谷「まさにそうです。午前中までは高市さん優勢という報道が多くて。その場合はアベノミクス、低金利継続になりますから円安と株高、一方で物価高も続くという図式になる。石破さんになると円高で物価高は解消されるけど輸出産業に逆風になるので株が下がる、逆の反応が起こることが予想されます。午前中は高市さんじゃないかということで円安株高、午後になると石破さん優勢で円高株安という流れに、ということです」

このあとも石破首相による経済政策について加谷が解説した。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。

「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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