能登の「複合災害」…輪島塗しおやす漆器工房・塩安眞一さんに訊く

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毎週日曜朝5時5分からお送りしている「防災アワー」
防災をもっと身近にもっとわかりやすく生活目線でお送りしている番組です。

能登の豪雨災害から28日で1週間が経ちました。
元日の大地震から、ようやく復旧に向けて1歩ずつ進み始めてきた中での記録的豪雨。

これまでに13人が亡くなり、安否不明の方もおられます。
輪島市と珠洲市のあわせて11カ所の仮設住宅を含め、多数の家屋が床上浸水の被害に見舞われ、456人が避難所に身を寄せています。
一時115か所の地区が孤立していましたが、こちらは27日に全て解消したということです。
しかし断水・停電が続いている地域もあります。
浸水被害に遭った家屋等の大量の泥かき、片付け、流木・瓦礫の撤去などが急がれます。

きょうの「防災アワー」は、輪島市の「輪島塗しおやす漆器工房」代表・塩安眞一さんの電話インタビューをお送りしました。
「地震の時より、今の方が衝撃が大きいし、つらさがひどい。正月はぐちゃぐちゃの中でも、絶対なんとかするって思えたけれど、今回は心が折れる」とつらい心情を話して下さいました。

職人さんの家兼仕事場にも土砂が入ったり、別の職人さんがやっと入った仮設住宅も床上浸水の被害に見舞われたそうです。
仮設住宅は今月ようやく入居できて、電化製品もそろえたばかりだったそうですが、全部だめになってしまったと…。

塩安さんにお会いしたのは、今年2月東京で開かれた「いしかわ伝統工芸フェア」でした。





地震で厳しい状況の中、ご家族や関係者の方と懸命に頑張られていた姿が思い出されます。
「なぜ能登ばかり…」「心が折れる」…そういう気持ちになりますよね。
応援している人、少しでも力になりたいと願っている人はたくさんいます。
番組でも応援し続けていきたいと思っています。

災害復興学が専門の東京都立大学名誉教授・中林一樹さんは、今回の豪雨災害は「震災と水害の複合災害」だと話します。

また、中林先生は
地震で緩んでいた山などから、土石流が沢に沿って、至る所で発生している。豪雨で水量も多く、一気に街に流れ込んできた状況。
地震でまだ処理できていなかった瓦礫もたくさん流されたのでは…。
今一番必要なのは重機と人手。流木・瓦礫処理を急ぐこと。
水を含んでいるので放置しておくと、残った建物にも悪影響を与える。
家の中ならボランティア、壊れた家なら解体事業者を集中的に投入するしかないのでは…
」と話していました。

聞き逃した方はradikoで「防災アワー」ぜひお聞きください。

気象予報士・防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子








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