日米中韓4カ国が議論する「アジア平和会議」。どのような目的で開催されている?
9月20日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーで、特定非営利活動法人 言論NPO代表・工藤泰志氏にアジア平和会議について話を伺った。
長野智子「アジア平和会議っていうのはどんな方が出席されて、どのような目的で開催されているのか説明していただけますか?」
工藤泰志「このアジアっていうのは、皆さんもご存知かもしれないけど、世界で一番危ない地域なんですね。つまり時限爆弾だらけなんですよ。台湾海峡、北朝鮮、尖閣諸島……その一つでも紛争になってしまうと、もう第三次世界大戦になっちゃうんですよ。しかし問題なのは、この地域にこうした紛争を解決するとか事故を未然に防ごうとか対話が全くないんですよ。しかも合意されたルールも制度もない、無法地帯なんですよ。こんな世界で危険な状況の中でも無法地帯で、政治家たちは『軍事を拡大』ばっかり。だから中国も軍事を拡大するっていう、そういう戦争ゲームみたいな状況になってるわけですよ」
長野智子「ほんとですよね」
工藤「だから我々はね、それはまずいと思っているんですよ。まず、ここに対話のメカニズムを作りたいと。それで2010年くらいに準備して、2020年に発足させたんだけども、一番重要なのは一番対立しているアメリカと中国の軍関係とか、アメリカと中国の外交関係が参加しなきゃいけないんですね。その人たちをまずはテーブルにつかせることに成功しました。そして今度は日本と韓国も参加して、つまり今は中国VSアメリカ同盟関係っていう構造なんだけど、その人たちが全部テーブルに座っているんですよ」
長野智子「そうなんですね」
工藤「それでテーマは、この地域の紛争・事故をどうやって防ぐのか、将来の平和をどうやって作るかっていう、信じられないような議論をしているわけですよ。これは9月初めだけど、そのあと行われた自民党の総裁選を見ていると、こんな議論まったくないよ。いかに中国をやっつけるか、軍事を高めるか、みたいな話じゃないですか。でもね、軍人っていうのはわかっているわけですよ。軍備だけを増やせば抑止力が高まるんじゃないんですよ。抑止力が機能するためには対話がなきゃダメです。軍同士の対話、相手がどういう行動をするかがわからないと不安でたまらないじゃないですか。だから対話が大事です。だからアメリカと中国は今、対話が始まったんですよ。日本だけが対話をやってないので、僕は日本にそういう(日米中韓の)4カ国が対話する舞台を作って、日本のリーダーシップで、この地域を平和にしようというのをやっているんです」
長野「素晴らしい試みですよね」
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長野智子アップデート
月~金 15:30~17:00
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