「言えないことを代弁してもらっている感じ」今も続くトランプ人気のワケを聞いた
お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30)が9月9日に放送され、東洋経済新報社から発売中の『半径5メートルのフェイク論』を著した専修大学法学部教授・政治学者の岡田憲治氏がゲスト出演。現代のフェイクについて伺った。
大竹「世の中はネットとかがどんどん進化して、フェイクがフェイクじゃなくなってるような感じですよね」
岡田「フェイクなんですか。それがなにか? みたいなね(笑)。フェイクでよくなくないみたいな、そういうこともありますよね」
大竹「トランプ大統領が言うことは、岡田さんはほとんどフェイクだっておっしゃっていませんか」
岡田「だからもう肺呼吸をするようなフェイクですよね」
大竹「それで議事堂まで占拠して。元はといえば選挙の集票が間違ってるということを、トランプが言い始めたんですよね」
岡田「バイデンが選挙を盗んだと。じゃあエビデンスは? と言ったらゼロ。未だにゼロですね」
大竹「根拠なしで言って議事堂まで占拠して。それでもまだあれを信じてる人は、アメリカにたくさんいるわけでしょ? 今だに」
岡田「あれがファクトかどうか、信じているかという話と、「そんなの関係ねぇんだよ」っていうのはちょっと分けなきゃいけなくて。さすがにこのエビデンスで事実だと思っている人は一部はいらっしゃると思います。でも基本は「トランプは俺たちの味方なんだよ」と思っている人たち。だって町会のオヤジで、「とんでもないよ、あのひとは」ってみんなに言われて、帰ったら後でみんなが悪口を始めるんだけど、なんだかんだ言って、その人は町会を辞めなかったりするでしょ?」
大竹「なんか憎めないところもあるような感じが漂うんですかね。町会のオヤジだって、「あいつ嘘ばっかりつきやがって」って言うけど、ずっと続いてるわけじゃないですか。その本人にどこか憎めないような要素もちょっと入ってたりしますよね」
岡田「というか、基本は言いたくても言えないことを代弁してもらってる感じだと思います」
大竹「なるほど」
岡田「大統領ディベートをヒラリー・クリントンとやったとき、完全に言い負かされたあとに「ナスティ・ウーマン」って言ったんですね。「嫌な女だ」って字幕が出てましたけど、そんなこと大統領ディベートで言う人いませんよね。だけど、アメリカ国民の多くの人が「そうなんだよ!」と思ってるんですよね。へえ、勉強できるんだ、弁護士の資格も持ってんだ、連れ合いは大統領だったんだ、金の心配なんかしたことないだろうな…ナスティ・ウーマン! かもしれないですね」
大竹「でもトランプも、テレビの司会者から、ですからね。トランプタワーまで建てて商業の中にまみれた男の人ですからね」
岡田「そういう人がね、未だに次の選挙も予断を許さないということですね」
大竹「御本の冒頭では、学生達が信じてたことが書かれています。「青少年の刑法犯罪は増加の一途をたどっている」、もう一つは「生活保護費の不正受給が蔓延しているため財政が逼迫している」で、これは完璧なフェイク」
岡田「厚生労働省のホームページをクリックすると違うって分かるし、犯罪白書をクリックすると違うじゃんって。ちょっとの努力で分かることなんですよ」
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