“いじめ探偵”に教育現場の暗部を聞く「証明しづらいのは無視とか仲間外れです」
お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) が9月6日に放送され、小学館から発売中のマンガ『いじめ探偵』で、原案・シナリオ協力を担当している阿部泰尚氏がゲスト出演。金曜パートナーの壇蜜とともに、いじめについて伺った。
大竹「今回は『いじめ探偵』という御本で、今は3巻まで出てる。あと何巻出る予定ですか?」
阿部「一応、5巻までは出るみたいです」
壇蜜「様々な、いじめのパターンがあるということを、マンガで知ることができました」
大竹「なんで、いじめに関わっていくようになったんですか?」
阿部「初めての案件の時は、学校の中で起きていることだから尾行もできないし、張り込みもできないので、これじゃ受けようがないなと思って断ったりしたんです。だけど何度もいらっしゃって、やってくれというので、チャレンジでやりましょうと。それは万引きの強要だったんですね。その様子を見た時に、そういう事をしそうにない子たちが普通にやっていたので、これはちょっと普通じゃないなと」
大竹「万引きの強要っていうのは、生徒の片方が命令して、いじめられてる方が現場で万引きするみたいな、そういうことになっている?」
壇蜜「お前、あれ取ってこいよって」
阿部「そうなんです。その状態を見たときに、これは僕らが経験してきたものとちょっと違うし、僕らのような人間が関わって証拠を取ったりとかしなきゃいけないんだろうなと思って、そこから始まりましたね」
大竹「ちらっと伺ったところによると、もういじめじゃないね。もう犯罪とか超えてますよね。その相談っていうのは、お子さんから受けるんですか? 親御さんから受けるんですか?」
阿部「ほとんどは親御さんから初めに連絡が来ることが多くて、その後、僕らが関わることになった時には必ず本人と話をさせてもらいます」
大竹「でも、それを行政に持って行くと、うちの学校でいじめはなかったとか、そういう噂は聞いてませんとか言うと。行政は、なんかあんまり味方になってくれないような気がするんですけど」
阿部「あの…大変です。(笑) 本当に大変です」
大竹「実際に現場では、どういう活動をしていじめを立証していくんですか?」
阿部「いろんなやり方があるんですけど、僕の場合だと、話してくれる関係者を探したり、証言してくれる子を探したりして、そこからリレーションしていくことが多いですね」
大竹「現場で具体的にどんなことがあったとか、何か具体例みたいなことは挙げられますか?」
阿部「一番証明しづらいのは、無視とか仲間外れです」
大竹「なるほど、そうか」
壇蜜「録音できないですもんね」
阿部「そこも録音をしつつ、あとはクラスの人間関係の相関図を作ったりして、証言してくれそうな子や、中には、いじめはよくないと思ってる子達もいるので、その子らにアプローチをかけていきながら、証言を取ったりとかですね」
大竹「一口にいいますけど結構大変な作業ですね、それは」
阿部「はい、ものすごく時間がかかります」
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