1963年にはバレンタインデーにチョコのイメージは無かった!?「ラジオ番組季節ネタ今昔」【アーカイブの森 探訪記#2】
ラジオを聞いていると必ず耳にする『季節ネタ』。
「○○の日」から、「梅雨」、「夏休み」など、挙げだしたらキリがないですね…!
今回は、そんな『季節ネタ』にフォーカスして、
当時のバラエティ番組の台本を調査していこうと思います!
まずは、1955年7月12日放送
「フランキー のゴールデンワイドショウ」
より、オープニングトーク部分の抜粋です。
全くお暑くなりました。
窓を全部開けはなしても暑くてかなわないというのに、
窓のないスタジオのこの暑サ!
まさに殺人的とはこのこと!
まさに、夏のラジオトーク!という感じですね!
「殺人的な暑さ」という言葉、てっきり最近生まれたものだと思っていましたが、
すでにこの頃からあったことが伺えて、興味深いですね。
続いて、放送年不明 5月1日放送
「有ちゃんのハイ!!起きてます」
より、オープニングトーク部分の抜粋です。
「五月一日、赤十字募金開始、いわゆる白い羽根でございますネ。」
白い羽根…?
今度はわからないワードが出てきました。
調べてみると、日本赤十字社が事業資金調達のために、
昭和25年〜昭和31年まで行っていた募金活動のようです。
赤い羽根募金は馴染みがありますが、白い羽根募金もあったとは…。
面白い新発見がありました。
最後は、1963年2月12日放送
「島倉千代子ショウ」よりオープニングトーク部分の抜粋です。
若い人たちにとって、もうすぐ本当に楽しい素晴らしい日がやって来ますわネ。
それは、二月十四日のバレンタイン・デー…『愛の日』です。
此の日は、恋人のある方は勿論のこと、日頃から秘かに思っている人へ、カードや贈り物をして、堂々と愛の気持を表わす日です。
2月のこの時期の話題といえば、もちろんバレンタインデーですね!!
今のラジオでもたびたび耳にします。
ただ、バレンタインにしては違和感がありますね…?
そう!「チョコレート」の話題が一切ないのです!
調べてみると、諸説あるもののチョコレートが定番化するのは、1960年代〜1970年代とのこと。
この頃はまだ、「バレンタイン=チョコレート」という文化は根付いていなかったようです。
どちらかというと、クリスマスなどに近いイベントだったのでしょうか?
またまた面白い発見ができました!
ということで今回は、ラジオで定番の『季節ネタ』をテーマに、
過去のラジオ番組の台本を調査してきました。
今でも定番のネタから、今では失われてしまったネタなどなど…
様々な歴史を発掘することができました。
次回はどんな歴史が紐解かれるのか…。
引き続き調査を続けていきますので、今後の更新もお楽しみに!
執筆:日比隊員
『文化放送アーカイブス』
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