政治家は「ワクワクさせる」存在でなければいけない?
大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日13時~15時30分)に社会学者の宮台真司が登場。今年スタートした3つの私塾(思想塾、荒野塾、界隈塾)について語った。それに関連して、人を惹きつける政治家とはどんな存在か、ということも解説した。
宮台真司「思想塾では理論、あるいは哲学の原理的な枠組みを学ぶ、ということ。対して荒野塾は僕の都立大の授業をそのまま持ち出したものです。理論の授業とサブカルチャーヒストリーの授業です」
大竹まこと「サブカル!」
宮台「英語的にはポップカルチャーですけど。世直し的な意味での社会的企業やNPO、NGOをしている人に日本社会がどういう性質を持ってどう変わって、どこで無駄なエネルギーを使わなくていいか気をつけるように理論と歴史、ポップ(サブ)カルチャーの歴史から押していく。界隈塾は、僕のキーワードは『ワクワクするVSつまらない』なんです」
大竹「はい」
宮台「世の中にワクワクさせられるものって比率としては少ない。でも絶対数としてはかなりいる。比率が少ないからどこにいるか見えない。それをわかるよう、界隈を全部つないで、ワクワクさせることができるやつらは分野も問わず、連携していろんなことをやっていこうね、という」
壇蜜「いま国を動かしたり、会議したり、やいのやいのやっている人たちは先生から見るとつまらないですか?」
宮台「うん。つまらないでしょう? たとえば岸田文雄氏と安倍晋三氏、おつむはどっちが、というのはおいておくとして、やっぱり安倍晋三氏のほうがおもしろい、一部の人をワクワクさせる、と言っておきましょう」
大竹「なるほど」
宮台「岸田文雄氏に何かできますか。いままででいちばんつらいことはなんですか、『開成を出たのに東大に落ちたことです』。はあ? 終わっていますよ」
壇蜜「なんちゅう話をしているんだという話ですね」
宮台「でしょう? どうして総理大臣になったんですか、『いちばん権力があるからです』。はあ? 何やりたいんだ、いったい。何がやりたいか決まってから、東大に入ることに意味があるか決まるわけじゃないですか」
壇蜜「ほかの国でもそんなこと起きています?」
宮台「似たような問題はあります。理屈では正しい、でもおもしろいのはどっち、ということだと昔のアル・ゴアに対するジョージ・W・ブッシュのほうがおもしろかった。バイデンよりトランプのほうがワクワクさせる。100年以上前にマックス・ウェーバーが政治というのはそういう存在でなければいけない、と理論的に語っていることなので自明なんですね」
壇蜜「田中角栄さんが神格化されている、というのはそういう部分もありますか?」
宮台「まさにそうなんです」
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