西武の岸=『潤一郎』へ!プロ初安打は豪快な一発、同点劇に導く活躍「家族のために頑張りたい」
西武の岸潤一郎選手(24)がプロ初安打初打点を豪快な1号ソロで飾った。
6月1日の巨人戦、4点を追う7回、鍵谷が投じた高めのスライダーを左中間スタンドへ。「思い切って、とにかく一生懸命振っていこうと…感触は結構良かったです。やっと緊張がとけたような気がしました。」と通算18打席目で飛び出した待望の1本を、ホッとした表情で振り返った。
高校時代は名門・明徳義塾のエースで4番。甲子園に4度出場し「甲子園の申し子」と呼ばれたが、拓大進学後は怪我に苦しみ、3年秋に退部。大学も中退し、一度は野球を諦めた。しかし、少年野球の野球教室をきっかけに野球の楽しさを思い出すと、2018年に四国IL・徳島インディゴソックスに入団。「今の僕の野球があるのは徳島が大半」と、独立リーグで改めて野球と向き合い、2019年ドラフトで悲願のNPB入りを果たした。
1年目は「全然ダメだった」と出場5試合、3打席無安打も、2年目の今季は目標の開幕一軍をつかみ獲った。出場機会も少ないまま4月17日に二軍落ちとなるも、5月28日にコロナ特例で昇格。離脱者が続くチームの非常事態でチャンスが巡ってきた。
「若林が素晴らしい活躍をしていたので、負けないように頑張らなくてはいけないと思ってます」と、9回の第4打席ではデラロサの初球をライト線に弾き返してチームの同点劇を演出。約2か月ぶりのスタメン起用に見事に応えてみせた。
「奥さんには本当に支えてもらっている。家族のためにも頑張りたい」
ルーキーイヤーの昨年1月には第2子が誕生。『家族のために』の想いはより一層強くなり、キャンプでは1日の練習を終え、愛娘の写真を優しい表情で見つめる姿が印象的だった。記念のボールを握りしめ、「奥さんに渡したいです」とはにかみながら、最愛の家族が待つ自宅へと帰っていった。
入団時、控えめな口調で「西武の岸イコール自分だと覚えてもらいたいです」と意気込みを語っていた岸潤一郎。かつて『西武の岸(孝之投手=現・楽天)』がその名を轟かせる躍動をみせた東京ドームを舞台に、新たな『西武の岸』が鮮烈なプロでの第1歩を踏み出した。
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群雄割拠の様相を呈するパシフィック・リーグ、王座奪回を目指す埼玉西武ライオンズの試合を中心に放送! 今シーズンも「吼えろ!ライオンズ 叫べ!文化放送ライオンズ…