【アナコラム】高橋将市「第91回日本ダービー」
文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中の「アナウンサーコラム」。週替わりで文化放送アナウンサーがコラムを担当しています。この記事では全文をご紹介!
▼6月7日配信号 担当
高橋将市アナウンサー
5月26日、東京競馬場で第91回日本ダービーが行われました。
正式名称は東京優駿(とうきょうゆうしゅん)、サラブレッド3歳馬の頂点を決めるレースです。
イギリスのダービーを模範として1932(昭和7)年「東京優駿大競走」として始まりました。普段競馬に親しまれていない方も含め、ダービーは日本国民に「競馬の祭典」として広く知られています。
3歳馬限定のレースであるクラシック競走の中でも最も伝統と格式があるダービー。競馬を行っている国の殆どで行われており、「ダービー」はホースマンにとって世界共通語です。
競走馬にとってもホースマンにとってもこれ以上ない栄誉。このレースを目標に馬は厳しい調教に耐え、ジョッキーは自分の腕を磨き、厩舎スタッフは馬を最高の状態に仕上げてきます。
当日入場券の発売がなかったにもかかわらず、今年のダービーデーは約78600人の競馬ファンで賑わいました。コロナ禍以前は12万~13万人のファンが訪れていたこともありましたが、さすがに今年ももの凄い熱気でした。お昼休みにはダービーに騎乗する18人のジョッキー紹介もあり、より一層華やかなムードになりました。まさに競馬の祭典です。
▲第91回日本ダービージョッキーゴール前
午後3時40分、GⅠファンファーレの生演奏が競馬場に響き渡り、91回目の日本ダービーがスタート。優勝したのは横山典弘騎手騎乗の9番人気ダノンデサイル。騎乗した横山典弘騎手はダービー10年ぶり3勝目、56歳3ヶ月でのダービー制覇は史上最年長でのダービー制覇となりました。
▲ゴール板
▲ジョッキー紹介
▲出走表
私にとっては2年ぶりのダービー実況。初めてダービーを実況したのは2009年、入社10年目です。
それからダービーの実況は今回で10回目でしたが、毎回初めての時と変わらぬ緊張感、張り詰めた空気感があります。なかなか平常心では実況できません。それでも最高の舞台の頂点に向けて、全人馬が全力を出し切る走りには毎回心を動かされます。
私にとって、ダービーは何回でも実況したいレースです。
第100回日本ダービーが行われる9年後、私は57歳。その時しっかり実況できるように、実況の腕を磨くのはもちろんのこと、日々の健康管理にも努めていきたいと思います。