「外遊」とはどこへ行って、何をすること?

「外遊」とはどこへ行って、何をすること?

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5月9日「長野智子アップデート」(文化放送)、午後4時台「ニュースアップデート」のコーナーは「外遊はどこに?」というテーマでお届け。外遊とは何か、誰がどこへ行っているのかなど、文化放送国会キャップ、山本香記者が解説した。

鈴木敏夫(文化放送解説委員)「前に長野さんもおっしゃっていましたけど、海外に行くなというのではなく。何をしに行ったのか、何を持って帰ってきたのか、いくらぐらい使ったのかが重要ということで。永田町をかぎまわり続ける国会キャップ、山本香記者に徹底的に調べてもらいました」

長野智子「外遊の『遊』というのは、遊ぶという意味とは違うんですよね。留学や研究や視察を目的に外国訪問することに『遊』と使っているという」

鈴木「中には遊(遊ぶ)のほうが大きい人もいるのかな、みたいなね」

山本香「遊ぶほうが大きい方がいらっしゃるんじゃないか、という。透明性が低くて誤解を生んでいる気もします」

長野「このゴールデンウィークはどんな方がどこに何をしに行ったんでしょう?」

山本「ざっと言いますと、大臣20人いますけど、このうちの14人が外遊、外国に行きました。副大臣と政務官合わせると31人が37ヶ国へ。どんなところに行ったのかというと、岸田総理はフランス、ブラジル、パラグアイ。総務大臣はベルギー、デンマーク、フランス。上川外務大臣はいちばん多くて6ヶ国行ったんです。マダガスカル、コートジボワール、ナイジェリア、フランス、スリランカ、ネパール。鈴木財務大臣はジョージアに。武見厚生労働大臣はスイス……ということで行先はバラバラですけど」

鈴木「はい」

山本「パッと見た感じ、アジア、アフリカもありますけど、ヨーロッパがやっぱり多いな、という印象ですね」

長野「上川さんはグローバルサウス?」

山本「そうですね。南アフリカ、アジア、ということで、岸田内閣、岸田総理のメッセンジャーとしてグローバルサウスと呼ばれる国を飛び回った、と言えるのではないでしょうか」

長野「大臣、副大臣、政務官以外、普通の議員の方も海外に行くのでしょうか?」

山本「はい。議員外交という観点で、衆議院・参議院それぞれ、海外に出かける方は届け出をしないといけないんですね。広報に載っている届出が出た方、衆議院は34人、参議院は13人でした。直前に取りやめた方もいるかもしれませんけど、私が数えた範囲で、大臣含めた国会議員は、このゴールデンウィーク期間中、合わせて80人近い方が海外に」

長野「この円安のご時世に! 特に山本さんが気になるところは?」

山本「岸田内閣が中国やロシア、覇権を強める国に対抗するためにこういったグローバルサウスに出かけたんだな、そういう狙いが透けて見える外交だったな、とは感じています」

長野「外遊の『遊』のほうが強いものもなきしにしもあらず、というお話もあったんですが」

山本「これはずっとその大臣についていないとわからないんですよ。我々報道に公開されるのは国際会議の場面、どこかの閣僚と会談する、そういった場面だけ。空いている時間にどこに行っていたのか、というのはわからない部分があります。自由時間が多い大臣、政務官、副大臣というのは何しているかわからない。もしかしたらものすごく実のある視察や秘密の会議をしているのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。一概に言えないのが外遊の評価の難しさかな、と思います」

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