自民裏金で39人処分「岸田総理はこれで支持回復を狙っているが…」今後待ち受ける問題は?
4月5日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、金曜コメンテーターでクレディ・アグリコル証券チーフエコノミストの会田卓司氏と寺島尚正アナウンサーが、自民党の裏金問題を巡る処分について意見を交わした。
処分が甘ければ支持は回復しない、厳し過ぎれば党内の不満が高まる
自民党はきのう、党紀委員会を開き、派閥の政治資金規正法違反事件に関係した安倍、二階両派の議員ら39人に対する処分を決定した。安倍派の座長を務めた塩谷立・元文部科学大臣と参院安倍派会長だった世耕弘成・前参院幹事長が「離党勧告」を受け、世耕氏は離党届を提出し、受理された。塩谷、世耕両氏は2022年の派閥幹部会合で安倍晋三・元首相から不正還流の取りやめを直接指示されたが、指導的立場にあったのに対応を取らなかったとして、党規律規約で2番目に重い離党勧告を科した。塩谷氏は離党について態度を保留しているが、従わなければ除名処分となる。岸田総理は処分によって事件に一定の区切りをつけたい考えで、記者団に対し「今後は政治資金規正法の改正に全力を尽くす」と強調した。ただ、岸田総理が自身への処分を見送ったことや、不正かん流の経緯等の解明が進まなかったことに批判は根強く、信頼回復につながるかどうかは不透明だ。
寺島アナ「これは会田さんはどうお感じでしょうか?」
会田「岸田総理はこの処分によって、国民の支持と政治的求心力を回復させようとしているのだと思います。ただこれはとても困難で、処分が甘ければ国民の支持は回復しない、処分が厳し過ぎれば自民党内での不満が高まって政治的求心力が衰えると。一番重要なのは、国民の生活に目を向けた政策をしっかりやるという本筋に戻ることだと思います」
寺島「今お伝えした離党勧告というのは、党が自発的に離党するよう勧告するもので、処分を受けて自ら離党すれば、その後、党紀委員会の審査をへて復党することができると。世耕氏は離党届提出してすでに受理されました。一方、勧告を受けても離党しない場合は除名になると言うことなんですね。塩谷氏は、まだ離党届は提出していない。おそらく精査してからと言うことなんでしょう。塩谷氏は離党勧告の処分を受けた後、「各派閥で同じように処分を受けることが公平な考え方だ」と述べ、元会計責任者が有罪となった派閥を率いた岸田総理大臣の責任も問うべきだという考えを示しました」
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