機能性表示食品は安全ではない? 「紅麹コレステヘルプ」など小林製薬3製品、大阪市が回収命令
3月28日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、小林製薬の「紅麹」問題に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「表に出ていない話がいっぱいあるはずですよ」
「小林製薬」は「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症したことから、この成分を含む3種類の健康食品の自主回収を進めている。
厚生労働省が26日に会社に行った聞き取り調査によると、2人目の死亡事例が明らかになり、食品衛生法に基づく措置を講じるよう小林製薬の本社がある大阪市に通知していた。これを受けて大阪市は27日、会社に対し、自主回収の対象となっていた3つの製品の回収を命じる行政処分を出した。
行政処分を出したあとの記者会見で、大阪市健康推進部の亀本保健主幹は「さらなる被害拡大防止を図るため当該食品の回収を命じた」と処分の理由を説明した。
大阪市によると、販売数が多く、販売地域も広いため、現時点で回収完了の時期はわからないという。回収が完了した時点で改めて製品の廃棄命令を出すとともに、健康被害の原因の究明にも取り組みたいとしている。
寺島アナ「藤井さん、これはどういうふうに捉えてらっしゃいますでしょうか?」
藤井氏「当然みなさん思ってらっしゃるように恐ろしい話ですよね。小林製薬がここまでの対応をするということは“めちゃくちゃヤバい”ということか“めちゃくちゃわかってた”ってことですよね。ちょっとでもそうじゃないかもしれないリスクとかがあったら、こんな恐ろしいことできないですよ、小林製薬。これハッキリ言って、小林製薬潰れるかもしれませんからね」
寺島アナ「はぁ〜!」
藤井氏「生産した物のうちの一部しか自分たちで作ってなくて、紅麹を。大半っていうか8割くらいなんですかね。他の会社に配って売り捌いていたっていうことですから、これ全部を回収するってなったらもう、小林製薬も巨大な企業ですけど持たない可能性はあるわけで。だから彼らは絶対これをしたくなかったんですよね。一部の報道では『本当ならもっと早くわかってたのに後手に回った』と。『あまりの会社に対する破壊的ダメージを恐れて公表が遅れた』なんていうのもあるぐらいですからね。だから本当は彼らは隠蔽したかったはずなんですけど出さざるを得なかったわけですよ、だって人も死んでるわけだから」
寺島アナ「いまのところ2人の事例が出てますよね」
藤井氏「だからもうこうなった以上は、小林製薬は潰れる覚悟でちゃんと全部まともにやってもらいたいとしか言いようがないのが一つと、表に出てないこういう話がが山ほどあるんちゃいますか?」
寺島アナ「はぁ〜、そうですねぇ」
藤井氏「だって、これが出てきたっていうことは、いっぱいあるはずですよ」
寺島アナ「今回は『機能性表示食品』だったんですけど、『そうかそうか、機能性表示食品だから大丈夫だろうな』なんて勝手に思ってますけど、調べてみると機能性表示食品というのは国が審査するのではなくて、企業が自身の責任で安全性を確認して機能性を表示する制度だということなんですね。てっきり『国も調べてるんだろう』と思ったら、そうじゃないんですね。2013年って聞いてますが、規制改革の一環として『世界で一番企業が活躍しやすい国』の実現を高らかに宣言して、2015年からこの制度が始まったなんていうふうにも言われてるんですよね」
藤井氏「アホですな。『それで人死んでるがな、お前』っていうことですよ」
寺島アナ「いやぁ、恐ろしいですよ。安全だなんて勝手に解釈しないで、我々もしっかり気をつけていかなきゃいけないですよね」
藤井氏「政府は国民を守ろうとしてるとは思えないですよね。企業が活躍するほうを優先したから人が死んでしまったわけでしょ?『因果関係がわからない』とは言っているものの、よう言いますわね、因果関係あると思ってるからこういうことしてんでしょ、って話ですよ」
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