【水谷加奈の劇場型恋愛体質】勝ったけど負けた気がする
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文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中のコラム「水谷加奈の劇場型恋愛体質」。水谷アナが、日々の生活で感じたことを心のままに綴ります。
―3月1日(金)配信分―
日曜日は東京マラソンですね。
高2の息子リュウジの学校でマラソン大会がありました。
多摩川の土手沿いを走る折り返し10キロのコース。
陸上部所属で長距離担当のリュウジは
「なんとかして学年10位以内に入りたい」
と当日やる気満々で出かけて行きました。
その日の夜、私が帰宅するとリビングのソファでぐったり横になっているリュウジ。
「どした。10位以内に入れなかったか」
声をかけたところ
「9位でーす!」
と自慢げな声。それはよかった。タイムは40分44秒。
前日の夜にゲンをかついでトンカツを食べさせたのもよかったのかも!?
高校のマラソン大会……。スポーツが得意な男子にとっては見せどころなのでしょう。
スピードを出しすぎて倒れてしまい救急車で運ばれた生徒もいたとのこと。
「途中でオレの前を走っていた友達がモテるやつでさ。
こいつには負けられないと思って気合入れて抜いたんだよね。
そしたらさ、後ろからそいつが【リュウジ、行け!】って声かけてくれたんだよ。
その時オレは勝ったけど負けた気がした……」
勝ったけど負けた気がした……。との言葉に笑ってしまいました。
タイガーウッズはグリーン上で相手がパターを打つときに
(入るな!)ではなくて(入れ!)と心の中で叫ぶと聞いたことがあります。
そのポジティブで寛容な気持ちが自分の勝利にもつながるということ。
リュウジ! それがわかったのなら大丈夫。キミもちゃんと勝ってるよ。
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