「30年以上、上がらなかったことのほうが問題」日経平均株価の最高値更新に専門家が喝
2月23日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、金曜コメンテーターで郵便学者の内藤陽介さんと番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、日経平均株価の最高値更新について意見を交わした。
34年前に生まれた人は経済成長を知らない
きのうの東京株式市場で日経平均株価が史上最高値をつけた。終わり値は前の日に比べ、836円52銭高の3万9098円68銭。バブル景気の1989年12月に記録した終わり値の史上最高値を34年2か月ぶりに更新した。堅調な企業業績、半導体関連企業の成長への期待を受けて、国内外から投資マネーが流れ込んだという。日経平均は1989年の末に史上最高値をつけて以降、長期低迷を続けた。91年にバブル景気が崩壊し、大手金融機関が経営破綻するなど景気が後退した。そしてリーマンショック翌年の2009年3月には、バブル景気後の最安値となる7054円98銭まで下落。株価を押し上げた大きな要因は円安ドル高や訪日客の増加などを追い風にした堅調な企業業績だとも言われている。また、1月に始まった新たなNISA(少額投資非課税制度)で株式市場への資金流入が進んでいる。
寺島アナ「日経平均株価がようやくバブル期越えをしたということなんですが、内藤さんこれはどう、お感じですか? 」
内藤「もちろん株が上がるのは大変結構なことではあるんですが、30年以上、上がらなかったことのほうが問題なんですよ。本来であれば、リーマンショックみたいな下がる要因が時々あったにしても、やっぱり5万~6万行ってなきゃおかしいわけですよ。34年ぶりって、89年は平成元年ですよ」
寺島「ああ、そうですね」
内藤「ということは、その時生まれた方は今、34~5歳じゃないですか。その昔『戦争を知らない子供たち』って歌がありましたけど、成長知らない子供たちだったわけですよ」
寺島「経済成長を知らない」
内藤「そんな子供たちが34歳になっちゃったわけですよ。これは深刻な話で、めでたいのは、そのとおりなんだけど、ようやく元に戻ったって話じゃないんですかね」
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