岸田総理が「子ども・子育て支援金」の見通しを発表。その額は「月500円弱」!
2月7日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、子供・子育て支援金が1人あたり月500円弱になるというニュースについて意見を交わした。
森永氏「会社員は実質的には例外なく徴収されるので、これは事実上の『増税』ですよ!」
少子化対策の財源の1つとして医療保険料とあわせて徴収する「子ども・子育て支援金」をめぐって岸田総理はきのうの衆院予算委員会で「粗い試算で拠出額は加入者1人あたり月平均500円弱になる」と述べた。政府が試算額に言及するのは初めて。
初年度の2026年度におよそ6000億円、その後、段階的に規模を引き上げ、28年度におよそ1兆円を集める。
寺島尚正アナ「岸田総理は2028年度時点の見通しを示しました。実際の負担額は加入する医療保険や所得によって変わってくるといいますが、この『月500円』、森永さんどう受け止めますか?」
森永康平「『500円』って聞くと、『まあ、大したことない』って思っちゃう方もいるかも知れないですよね、1ヵ月でワンコインですから。ただ、言っても負担増なわけですよ、どう考えたって。当たり前ですけど会社員とかやってればですね、普通にこの支援金っていうのは、給料から天引きされる医療保険料に上乗せされる形になりますから、これって労働者からすると『いや、僕払いません』とかって話にはならないので、『増税』なんですよね!会計的な話とか、法律的な話とか、そういうことで増税ではないと言うのかも知れないし、名目も『支援金』という形になってますけども、実質的には断る理由が無い中で天引きされちゃうんだから多分『増税』じゃないかと。で、そもそも岸田政権は、昨年の6月に閣議決定した『こども未来戦略方針』という文書の中で、『若い人たちの経済力が低下してしまっているから少子化が進んでいるんだ』という完璧な分析をしてるわけですよ」
寺島「正しい分析を!」
森永「はい。その中では『実質的な消費増税をはじめとする負担増は避ける』と。『場合によっては子供の特例国債を発行する』みたいなことを文書の中に書いてるにも関わらず、結局出てきたのは、『支援金』という名前を借りた事実上の増税であり、負担増だし。しかも粗い計算をしているということを前置きはしてますけども、『500円弱っていうのはホントかよ!?』って思っていて、これ人々が加入している保険の協会ですよね、これって人によって全然違うわけですよ。大企業が中心になってる健康保険組合連合会もそうだし、うちみたいな小っちゃい会社っていうのは基本的に協会健保だったりとか、どこの協会に加入しているか、その人が何歳なのかとか、諸々で金額も変わってくるわけで。500円というのは安い方向で、むしろ安いところを見せてる気がしますし、何かちょっとやるべきこととやっていることが全く逆だなと思いますね」
寺島「取るんですもんね」
森永「そうなんですよ。若い人の経済力を上げなきゃいけないと自分で言っときながら、『じゃあ、負担を増やします』って(笑)。『だ、大丈夫?』って。なので毎回僕言ってるんですけど、『異次元の少子化対策』ってのは、そういうことなんだなっていう」
寺島「普通に考えたら『え、それ逆のことやってませんか!?』っていう風にも捉えられますしねえ」
森永「うーん、まあ結局ですねえ、これは何かをするためには、どっかから財源を集めなきゃいけないっていう、いわゆる財政均衡主義の発想がこびりついていることの証ですよね。
そうじゃないと、理解してあげられない。だってやるべきことがわかってるのに、やるって打ち出したことの逆をいくわけですから。本当におかしいか、あとはその、おかしいことをやってしまうぐらい、財政均衡主義が染みついちゃってるか、この二択ですよね」
寺島「だって『若者の経済力を高めたいんです。でも、ちょっとちょうだい!』みたいな感じで、意味がわからないですよね(笑)」
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