『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 不動産投資信託を始めたい! どんな商品かを金融の専門家が解説

『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 不動産投資信託を始めたい! どんな商品かを金融の専門家が解説

Share

金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学教授)さんと、フリープロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。

2020年12月19日の放送は投資信託について。リスナーメールで「不動産投資信託について教えてください」という質問がきた大垣さん。金融の専門家として、不動産投資信託が生まれた経緯や背景について説明します。

_______________________________________

不動産投資ってどんなもの? 歴史を簡単に説明!

今回の放送では、リスナーメールをいただいて不動産投資信託についてお話ししました。

まず最初に、不動産投資が生まれた経緯を確認していきましょう。

「不動産投資」と言われたときに、なんとなくイメージしやすいのは、自分で、ビルなどの建物一棟に投資をして、その土地の値段が上がるまで待つというものではないでしょうか。

日本では、80年代ぐらいまではこのような方法が一般的でした。

これが80年代以降になると、みんなでお金を出し合って、一棟の不動産に投資をするという方法が普及してきます。このような買い方をする人のことを「小口家」と呼びます。

そういう方法が普及してくる中で、小口家たちは、同じ土地の中にある不動産でも、人気のあるものとそうでないものがあることに気付きます。

人気を決めるのは、例えば、ビルの中のトイレにウォシュレットが付いているかどうか、どの会社が管理をしているか、などの、言ってみれば「不動産そのものの価値」ですね。

当然ですが、不動産そのものの価値によって、利回りや家賃も変化しますし、バブルも起こりづらくなります。

そこで、土地の値段が上がるのを待つのではなくて、不動産そのものの価値を高めるためのマネジメント(プロパティマネージメント)を行おう、という発想が生まれました。

●不動産は、お金が必要になっても簡単に売れない!!

さて、そんな不動産投資ですが、一点大きな問題点があります。それは「お金が欲しくなっても売却が難しい」ということ。

例えば100人で一棟のビルに投資をする場合を考えてみましょう。このビルを売ってお金に変えるためには、100人全員で売却する合意を取らなければなりませんよね。この部屋一部屋だけを持っていってくださいというわけにはいかないので。

この問題を解決するために、2000年ごろ、証券化という技術が日本に入ってきました。これは、ビルと投資したお金をまとめて会社のようにしてしまい、それを上場させるんですね。あとはその「会社」の株を、普通の株と同じように東京証券取引所で取引します。

これによって、不動産そのものを扱わずに、投資が可能になったというわけです。

●証券化によって、不動産投資のリスクは格段に下がった

この証券化の技術は、不動産投資をローリスクで行えるようにしました。

まず、不動産自体の価値にあまり変動が出なくなります。

ある不動産の株を買う人が仮に殺到したとしても、値段の上下があるのはあくまで株。不動産自体には影響が出ないんですね。バブルが生じにくくなりました。

また、不動産を株として扱うようになったことで、不動産投資を「投資信託」で行うことが可能になりました。

つまり、たくさんの種類の不動産を扱った「株」を、少額ずつ買えるのです。これによってどこかの不動産の株の価値が下がったときでも、影響を極限まで低くすることができます。

以上のような経緯があり、不動産投資は徐々に人気が出てきたのです。

●購入の具体的なイメージは? おすすめできる会社や商品って?

不動産投資信託は、基本的に他の投資信託と同じように配当が配られます。ただし特徴的なのは、不動産に入居している人からの家賃も一緒に毎月もらえるということ。だいたい家賃のうち3〜4パーセントが入ってきます。

どの会社から、どんな商品を買うかということですが、やはり大きい会社はわりとキチッと運用している印象があります。商品自体は、たとえば、最近流行りの商品は物流の倉庫ですね。ビルなどと比べて小口から気軽に始められることが多いです。

このほかにも様々な種類がありますので、ぜひ信託会社で話を聞いてみるなどしてチャレンジしてみてください。

というわけで、今回は不動産投資についてお話ししました。

_______________________________________

大垣さんが代表理事を務める「移住・住みかえ支援機構(JTI)」では、国が保証している安心・安全の賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。マイホームをJTIが借り上げ、空室時も賃料をお支払い。第二の年金として家を活用できます。
コロナ後の新しい暮らしに、ぜひマイホーム借上げ制度のご利用をご検討ください。
マイホーム借上げ制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

Share

関連記事

この記事の番組情報


大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

土 6:25~6:50

楽しいセカンドライフを送るためのご提案などがたっぷり! 金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司と、フリープロデューサー残間里江子が 大人の目線でお届けします。…

NOW ON AIR
ページTOPへ