増えるクマ被害。対策に原則はあるが正解はナシ?
1月10日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーにフリーライターの羽根田治さんが登場した。羽根田さんは山での遭難やクマなどの被害に詳しく、昨年7月発売の著書『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』も話題となった。
大竹まこと「(アウトドアで)いろんな問題が起こっていますけど、近ごろ注目されているのはやっぱりクマですかね」
羽根田治「昨年は事故が多かったですね」
大竹「クマの生息地が変わっていますよね?」
羽根田「そうですね。昔は山の中でしたけど、最近は人里、あるいは都市部に出てくる、ということも増えています」
壇蜜「人を怖れなくなっている傾向が……」
羽根田「人を怖れない、新世代のクマが出てきていると言われています。クマってブナ類を食べるんですけど、それが凶作だとエサがないので人里に下りてくる。また、昔みたいなハンターの方が少なくなっている。それによって生息数が増えている。いろんな条件が複合的に重なり合って、アーバンベアとも呼ばれるクマが増えている、というのがいまの状況だと思います」
壇蜜「ハンターは減っているんですか?」
羽根田「高齢化によって、昔に比べてかなり減っているんじゃないかなと。最近はチラホラ、若くて狩猟免許を持った人が山に入って狩猟する、ということもあるみたいですけど」
大竹「都市部にも出てきていると。昔から『死んだフリ』『鈴を鳴らす』とか対処法が言われていますけど、本当はどうしたら、というのはありますか?」
羽根田「クマに遭遇したら、静かに後ずさりして、距離をとって逃げろと言われています。それ以前に、遭遇しないために、いち早く人間の存在を知らせる。基本的にクマは臆病な動物なので、鈴をつけておけば逃げていく、と言われるんですけど、それはあくまで原則的なもの。人間と同じで、クマも性格はいろいろ。遭遇する状況も千差万別だと思います」
壇蜜「はい」
羽根田「たとえば去年取材した、クマに襲われてしまった人は、10メートルの至近距離で、藪からクマが出てきたと。準備は万端で、クマよけスプレーも腰に下げて、静かに後ずさりもしていた。でもそんな間もなく、出てきた途端、殺意丸出しで襲いかかってきたと」
壇蜜「うわあ。対策する暇なし!」
羽根田「だから原則的にこうしたらいい、というのはあるんですけど、正解はないと思います。身も蓋もない言い方ですけど」
大竹「死んだフリもダメ?」
羽根田「死んだフリはクマが興味を持って、どつき回される、と言いますね……」
このあとも羽根田さんによるクマ対策、クマ情報などが語られた。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
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