値千金、海千山千、千夜一夜……。千円札の日にちなんで選曲テーマは「千」!
1月7日の「鷲崎健のヒマからぼたもち」(文化放送)、『タケスクリプション 日曜名曲集』の選曲テーマは「千」でした! 1950年1月7日に、新円切替後初の千円紙幣(千円札)が発行されたことにちなんだテーマです。
鷲崎健「『千』というテーマで、まずはこちらの曲をお届けしましょう!」
♪「月光価千金」/バンバンバザール
鷲崎「(原曲は)『Get Out And Get Under The Moon』ですね。1928年にアメリカのヒットチャートに入った曲です。海外のジャズソングに日本語の詞をつけたものというのが、戦前にすごくブームだったんです。ジャズに限らずタンゴ、ルンバ……そういうのに日本語をつけて。海外になんか愉快な音楽があるから日本語の歌詞をつけてみよう、みたいなブームがあった。その中でも特に、『(私の)青空』とこの曲が有名です。
1928年7月にアメリカでヒットして、調べると、同年12月には日本語でカバーされていたらしい」
鈴木純子「早い!」
鷲崎「相当早かったですね、当時のジャズソングの取入れ。いろいろなバージョンがあったり、それぞれで少しずつ歌詞が違ったりするんですけど、今回はバンバンバザールのバージョンでお届けしました。続いていきましょう!」
♪「まぐろは千円」/池間由布子
鷲崎「どんな気持ちで聴いたらいいのか、と思われているでしょうけど(笑)。池間由布子さん、以前『とんかつ』という曲をかけています。『My Landscapes』というアルバムから2曲ともかけているんですけど……。淡々と癖のないボーカルスタイルと、日常的のようなユニークな……。なんていうんでしょうね、日常系マンガを読んでいるのに枠線がどんどんグニャッとしていく感じの。不思議な、人の人生の一部に触れたみたいに感じてしまう、という曲をいつも書いていらっしゃいます。『My Landscapes』は名盤なのでお見かけした際はぜひ手に入れてほしいと思います。続きまして!」
♪「海千山千」/大槻ケンヂ
鷲崎「僕はもともと、ブルースという音楽がとても好きで。海外のものももちろん、日本人のブルースの曲もいっぱい買ったんです。その中でも日本語でブルースを歌う、という歌の中ではトップレベルの出来なのではと僕は思っています。
大槻ケンヂさんのソロアルバムで、カバーとして歌っている曲ですけど、作詞が杉作J太郎先生、作曲がマディ上原さん、どちらも漫画家なんですね。杉作さんはL.L.COOL J太郎(名義)など、音楽活動でCDを出しています。マディ上原さんは芸名をブルースのマディ・ウォーターズからとったというぐらいブルースが大好きで、自身もバンド活動をされていた方です。
その二人が作った楽曲で、これがどこかでリリースされたのかどうかわからなくて。このカバーバージョンしか僕は持っていないんです。続いてもねえ……変ですよ(笑)」
♪「1000のバイオリン」/南佳孝
鷲崎「南佳孝さんがパーソナリティを務めるFM COCOLOの『NIGHT AND DAY』という番組がありまして。その中の名物企画で、毎週1曲ずつカバーを歌うという企画があって、それが音源(アルバム)化されています。『南佳孝さんが歌うとこうなるのか』『南さんっぽい!』というものから、『ええっ!?』というものまで、いろんな曲が入っています。
『ウイスキーが、お好きでしょ』『ウナ・セラ・ディ東京』、くるりの『ばらの花』、安全地帯の『ワインレッドの心』とか、いろんなものをカバーしていらして。縦横無尽というか、カバー、音楽を楽しんでいらっしゃるな、という感じのアルバムです。さて本日最後の曲でございます!」
♪「千夜一夜(アラビアン)キッス倶楽部」/シブがき隊
鷲崎「1988年11月に行われた解散コンサートの模様より」
鈴木「え~っ、すごい……」
鷲崎「持っているんですよ(笑)。リリース自体は86年の9月。『森雪之丞かな、と思ったら森雪之丞』でおなじみ(笑)、森雪之丞感満載の曲ですけど、86年2月には『スシ食いねェ!』が出ているんですね。思い出の中で86年は『快進撃!』というふうに見えるんですけど、この年、4年連続で出場していた紅白に落選して。80年代のポップスの……」
鈴木「浮き沈みというか移り変わり……」
鷲崎「はい、とんでもないスピードだったんだなと思います」
「鷲崎健のヒマからぼたもち」は日曜午後2~4時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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