「あと数メートルずれてたら……」JAL機の衝突事故、海外メディアは全員脱出を「奇跡的だ」と報じる
1月4日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、羽田空港の滑走路で起こった航空事故に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「ああいう角度で、あの衝撃度で済んだから助かった」
羽田空港の滑走路で日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、炎上した日航機から乗客367人全員が脱出したことについて、米メディアは「奇跡的だ」などと伝え、乗員の対応を称賛した。
米ニューヨーク・タイムズ紙は旅客機の安全教育の専門家の話として「驚くべきだ。CAたちの反応速度は目を見張るものがあった。本当に奇跡だった」と伝えている。
専門家は「前輪が破損した状態で停止した日航機内にはかなりの傾斜があり、一部の乗客には煙の中で坂を登るような困難があったはずだ」と指摘している。
寺島アナ「海外メディアが乗客全員脱出は奇跡的だと伝えているということなんですが、藤井さんこれはどうでしょう?」
藤井氏「私も全く同じことを感じましたね。まず、この『奇跡』というのは、いまの報道のご紹介ですと、キャビンアテンダントの皆さんの迅速な対応が素晴らしかったということですけども、僕はそれは確実にあったと思いますし、今回の乗客は日本人が多かったと思いますから、おそらくは。日本の皆さんの迅速な避難の対応も、しっかりと飛行機に乗る前に見てたっていうので、それは迅速なものだったと思うんですけども。
その前に僕が思ったのは、今回のあの衝突が、ああいう角度で、あの衝撃度で済んだから助かったわけですよね。あと数メートルずれてたら“即死”の可能性だってあったわけですよね」
寺島アナ「そうですよね」
藤井氏「だから僕はそれが怖かったですね。少なくとも僕が知ってる範囲では、過去の一番ひどい飛行場内のジャンボジェット機の衝突事故っていうのは、カナリア諸島で起こったテネリフェ空港での事故でね?これはジャンボジェット機が2つぶつかって583人が亡くなってるんですよ。これに準ずる被害が出ていた可能性が大雑把に言って五分五分以上あったと思いますね、今回。
そういう意味で“奇跡的”でよかった。僕は最初の映像を観た時に、あの火だるまの飛行機の中に人が乗ってるのかどうかっていうのが一番気になりましたけど、すぐに『脱出しました』という報道があって『よかったぁ』と思いましたね」
寺島アナ「いま来ている情報によると、これは決して長い時間ではありませんけども、18分くらいの間に3つの出口から脱出したということなんですけれども、藤井さんご指摘の通り、乗員の冷静な行動、あと乗客も比較的冷静に行動できたから脱出できたんでしょうね」
藤井氏「そうですね。そうだと思います」
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