【100回箱根駅伝】中央学院大学 川崎勇二監督が語る箱根駅伝の現在
川崎勇二監督の取材は楽しい。とにかく勉強になる。箱根駅伝を見ることが楽しみになる。さて就任32年目の名将は今のチームと箱根駅伝をどう見ているのか。取材メモからランダムに記す。
ここのところ残念ながらシード落ちしているので、シードのレベルがどこにあるのか正直わからないんです。(新しい)靴の影響で1区間1分タイムが上がったことも間違いありませんので、優勝タイムも10時間50分切る時代になりましたので、だからどの辺がシード圏内なのかってなのかっていうのも正直わからないんですね。むしろいつもシード権ギリギリのところにいる帝京の中野(監督)くんあたりに教えてもらいたいですね(笑)
箱根は今5区と6区の合計タイムで全て決まってるんです。過去5年間で5区と6区の合計タイム一番のチームが4回優勝してるんです。要するに5区6区がきっちり走らないと箱根は成り立たないんで、特にここ5年間は見ててそれが顕著に出てます。もう間違いなく靴の影響です。以前と違うのは前は5区でも6区でもラスト下って平地にはいるとみんな足がもたなくて、ガクガクなったんですけど、今はあの靴の影響でそれがないんです。だから下りも言い方悪いけど走力なくてもいけるようになりました。上りに関しましても、上りきってからも、あの靴の影響で脚が残ってますので、みんな国道1号の山頂から、以前は16分ぐらいかかったんですけど今上位チームは15分でゴールしますので。ですから下りも上りも靴の影響で大きく変わったなと思います。いわゆるカーボン入りのシューズだと、そんなに足にダメージがなく、もちろん特有のフォームを習得する必要はありますが、上れたり下れたりもう明らかに違います。
エース吉田礼志選手に関して
何よりも我慢強いんですよ。疲れたとかまず言わない子なんです。2年生の時だったかな。珍しくちょっと背中が痛いというので見たら帯状疱疹です。でも練習してました。服当たったら痛いだろうといったら、はい痛いです。大丈夫なのか、大丈夫です。練習しますと、1日も練習やすみませんでしたね。そういう性格もマラソンに向いてると思うんです。彼が背中で一生懸命やってる姿を、チームが見てて、何かそこにそのチームに対しての変化とか影響とかってそれは間違いなくありますね。
駅伝とは?
かつてウチが2区間で区間賞取ってもシードを取れなかったことがあって。私の恩師の沢木啓介先生(順天堂大学元監督)に、2つ区間賞を取ってシードを取れないなんて馬鹿かお前は。っていわれました(笑)忘れられないですね。そして駅伝の本質を教えてくれた言葉です。全員が区間9位で走ればシード権はとれます。9番狙って走ってもしょうがないんですけども、大きなブレーキさえなく自分の力を発揮すれば、10位以内は決して無理じゃないんで、そこが一つうちの目指すところかなと思ってます。
取材:長谷川
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Information
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『文化放送新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継』
1月2日(火)・3日(水) 7:30~14:30 *全国33局ネット(放送時間は異なる場合があります)
▼1月2日(火) 往路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
プレーヤーズ解説:近藤幸太郎(青山学院大学OB、SGホールディングス陸上競技部)
総合実況:斉藤一美アナウンサー
▼1月3日(水) 復路
解説:大志田秀次(中央大学OB、東京国際大学前監督、Honda陸上競技部エグゼクティブアドバイザー)
解説:柏原竜二(東洋大学OB、二代目山の神、「箱根駅伝への道」ナビゲーター)
総合実況:寺島啓太アナウンサー
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この記事の番組情報
文化放送新春スポーツスペシャル 第100回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継
2024年1月2日(月)・3日(火) 7時30分~14時30分
駒澤大学の2年連続学生駅伝三冠&三大駅伝史上最長6連勝か? 阻止するのは2年ぶりのタイトルを狙う青山学院大学か、史上最多97回目の出場・中央大学か、駅伝巧者・…