村上信五くんと経済クン「海外の野菜を作る!?新農業ビジネス」
毎週木曜9時~放送の「村上信五くんと経済クン」。
12月23日(土)の講義は、今地球の温暖化で恩恵を受けている、とある農家の新ビジネスを特集!
こちらの農家、なんと、日本であまり生産していないおよそ100種類の野菜を育てて、今まで日本になかった市場を確立しているんです。
その新しいビジネスにより、東京の名だたるレストランから注文が殺到!
この農業ビジネスに取り組んでいる株式会社テラ・マードレ代表取締役、吉水清朗(よしみず・きよあき)さんにじっくりお話を伺いました。
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【吉水さんは今どういう仕事をしている?】
ヨーロッパやアジアのハーブ、唐辛子など、日本ではあまり生産されていない農作物を千葉で作り、東京のレストランなどに卸している。
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【たとえばどんな野菜?】
〇セルバチコ
→ルッコラの野生種。生で食べたりサラダにトッピングしたり。香りも強いので、熟成肉にのせたりしても良い。
〇こぶみかんの葉
→トムヤムクンのベースになっている。
〇パクパイ
→ベトナムなどで料理に使われている。たでの仲間。
〇豆苗
→エンドウの若い芽。葉っぱなのに豆っぽい。
このような野菜を年間100種類前後作っている。色々とトライして、お客様が喜ぶようなものを残して作っている。
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【吉水さんのビジネスの良いところ】
日本でなかなか手に入らないハーブや唐辛子は、外国から輸入すると、時間が経ち、萎れてしまい、乾いてしまう。
でも東京のレストランから近くにある畑で作ると食材は新鮮なままで届けられる。
収穫後すぐに冷蔵して、その日または翌日に配達するので、鮮度や味はもちろん、香りも落ちないまま届けられる。
吉水さんという生産者にも会いやすく、安心感もあるのでは。
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【実は地球にも優しい!】
海外で作っている野菜は、船でゆっくり日本に運ぶのではなく航空便になる。つまり飛行機でガソリンなどの燃料を使って持ってきている。
東京のレストラン向けであれば、千葉や埼玉など近い場所で作れば、環境においては、運搬面での消費エネルギーを減らすことで地球に優しくなる。
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【吉水さんはもともとブリヂストンで働いていた!】
その時は海外部門に所属していて、タイなどのアジアへの長期出張なども経験した。
また交換留学生としてベルギーにも2年住んでいた。そこで東洋や西洋の食材に親しくなった。
ある歳になったら農業をやりたいと思っていたので、知り合いの農家さんのところに行って野菜の作り方を勉強した。
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【地球の温暖化が思わぬ追い風に!】
今年は特に暑い期間が長かったので、アジアのハーブやタイ唐辛子など1株あたりの収穫量の多く収穫期間も長かった。作り始めて15年ほど経ったが、温暖化で海外の暑い地方の食材を作りやすい環境になっていると実感している。日本でもタイ料理やベトナム料理の店が増えてきた。
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【今チャレンジしている野菜は?】
ヒーリーバジル、タイバジル、台湾バジルなどの生産を安定させることに加え、ベトナムの花鍋に使うイエライシャンやタイでお茶に使うバタフライピー、食べられる花、エディブルフラワーなどにもチャレンジしている。
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【今後の展望】
少量多品種生産なので、1種類あたりの生産量を増やして生産効率を上げていきたい。パクチーもはじめ消費量は少なかったが、時間をかけて多く消費されるようになってきたので、本物のおいしさをシェフの力を通じて多くの人に伝えていきたい。そして同じような兼業農家さんが増えてほしい。
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色々な野菜を実際に見せて頂き、匂いを嗅がせて頂いたりちょっと試食させて頂いたり…普段スーパーではなかなか見ない野菜の数々に、ワクワクしました!
確かに年々気温が上がってきて、収穫できる野菜や果物も変わりつつあるという話を聞くので…今後、こういった新たなビジネスがより注目を集めるかもしれません。
気象予報士としても注目していきたいビジネスです。
坂口愛美
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この記事の番組情報
村上信五くんと経済クン
土 9:00~10:00
「経済初心者」の村上信五が、ゲストの方に教えを請いながら 「お金」に強くなってゆく番組です。 「お金持ち」しか持っていない情報を イチ早く皆さんに提供できるよ…