無理は禁物のSNS。「小さく使う」ことで楽しめる?
12月14日「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、この日はお休み中の入山章栄に代わり、Webサイト「note」プロデューサーの徳力基彦が出演した。特集コーナーは「SNSで振り返る2023年」というテーマで、Twitterの「X」への改称、過激な投稿に関するニュースなど、話題の尽きなかった今年のSNSについて考えた。
徳力基彦「個人的に僕は(SNSを)『無理してやらなくてもいい』派なんですね。本来はX(Twitter)、インスタ、TikTokなどにしても、おしゃべりをする場所として『使いたいから使う』のであって、無理することはない。一方、お仕事で発信している人からすると、告知したいから、ある程度使ったほうがいい、という文脈はあると思います。ただTwitterがXになってから、コミュニティの雰囲気が変わったのは間違いない」
中田花奈「うん……」
徳力「アメリカではより顕著なんです。簡単に言うと、イーロン・マスクさんが買収する前のTwitterが、アメリカで民主党寄り、どちらかというと『左寄り』の勢力でした。マスクさんはそれが寄りすぎていると考えたので買収して、言論の自由でバランスをとる、と。反対側、過激派の停止していた人のアカウントも復活させた。これは別にアリだと思いますけど、そうしたら過激派の人たちが『OKなんだ』と安心して投稿できるようになった。結果、Xは明らかに『心が強い人向けのプラットフォーム』になってきています」
西川あやの「だからケンカっ早い(人が多い)んですね」
徳力「僕は当然、X側にも何かしら対策することを考えてほしいんですけど、いまマスクさんが打っている手がなんか、すべて裏目に出ていて。投稿に収入あげます、ということでクオリティを上げようとしたら、逆にスパムアカウントがたくさん、自動的にコメントをして。海外のコメントもついちゃう、みたいな」
西川「企業の皆さんもすごくSNSに力を入れていらっしゃって……という時代が続いているじゃないですか。それも今後どうなるか気になります」
徳力「今年、TwitterがXになって注目されていますけど、SNS全体のトレンドでいうと、じつはショート動画なんです。猫も杓子もショート動画。いまトレンドになっているほとんどのものはTikTokから生まれている。流行語大賞トップテンに入った、新しい学校のリーダーズの『オトナブルー』もTikTokで話題になったし」
西川「企業広告でもショート動画が注目される未来が来ますか?」
徳力「そうですね。既にいま、注目されていると思います。『TikTok売れ』と言う言葉があって、TikTokで話題になったものが実際に品切れになる、売り上げがメチャクチャ増える、ということが数年前から起こっています」
西川「リスナーの方でいま、SNSをやっていないという方もいらっしゃると思います。そういう方にとって、徳力さんからオススメありますか?」
徳力「バズることを目指すと心が折れちゃうし、バズったときには炎上して変なコメントがつく。あまり使っていない人が使い始めるなら、まずは友達とのおしゃべり、趣味が合う人とのつながりを探すためにSNSを使ったほうがいいと思います。それこそ『#おいでよ916』で探せば同じ番組を聴いている人が見つけられる。これがSNSのメリットだと思います」
西川「はい」
徳力「さっき(番組内で)JO1がSNSでシェアされているという話題がありましたけど、僕の時代、昭和の時代は『このアーティスト好きだな』と思っても、同じく好きな人が教室にいるかどうかわからなかった。いまはSNSで探せば、オンライン上にいっぱいいる。同じ趣味の人、同じようなおしゃべりをしたい人を探すために、小さくSNSを使ったほうが、一般の人は幸せが見つけられると思います」
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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