パーティー収入裏金問題広がる。青木氏「自民党政治の存廃にも拘ってくる」

朝日新聞によると、自民党最大派閥の「清和政策研究会」（安倍派）が政治資金パーティー収入の一部を裏金化していたとみられる問題で、同派に所属する松野博一官房長官が、直近５年間で派閥から１千万円を超える裏金のキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していない疑いがあることが、関係者への取材でわかった。

2019年から21年には派閥の実務を取り仕切る事務総長を務めた松野氏。官房長官はスポークスマンとして記者会見も行うが、定例記者会見で連日この件について質問を受けるも、この裏金問題については説明を拒んでいる。これに対して、報道各社が6日説明の機会を設けるよう文書で要望したんですが、松野氏は昨日、「定例会見は政府の立場として答えており、個々の政治団体に関するお尋ねの答えは差し控える」と従来の説明を繰り返した。

大竹「松野官房長官1000万円超という記事が朝日のトップになってます。青木さんいかがですか？」

青木「現職の官房長官、まさに政権の中枢に遂にこのパーティー券の管理問題が直撃をしてきたということなんですけど、他の名前も今日以降続々と出てくるだろうと思われます」

大竹「何人くらい？」

青木「わからないです。10人以上って言われてますけど…。この問題を一度整理すると、要するにパーティーで集めたお金を各議員、ベテランなのか、大臣経験者なのか等、それぞれ異なるノルマがあるらしいんですけれども、そのノルマ分を超えた分に関しては、派閥に1回入れたのをキックバックして、還流させていると。で、そのノルマ分については派閥の政治資金出資報告書に載っているんだけれども、キックバックについては派閥に載ってない。それから還流された議員個人についても載っていないっていうことらしいんですね。すると、当然ながら政治資金出資報告書の不記載は政治資金規制法違反になってきます。でそれが松野官房長官の場合は、記事によれば1000万円超ということですから、当然違法行為で、しかも、その1000万円を何に使ったのかってことになってきます。なので、現時点でいうと安倍派に関して言えば、1億円ものお金をキックバックして、政治資金収支報告書に載せなかったということになれば派閥の会計責任者の刑事責任追及はもうこれ必至です。それから当時の派閥のトップ、会長は安倍さんにしても細田さんにせよもうお亡くなりになっているので、この刑事責任はとりあえず追及されないにせよ事務総長といった派閥で事務をやっている人たちは当然、知っている。たとえばこの不記載を指示をしていたとかってことになってくると、その派閥の事務総長の刑事責任も追及されるのは必至。ちなみに今日松野さんは自分のところにも1000万円超還流されてるって出てるんですけれども、松野さんご自身安倍派の事務総長を最近やられてたんですね。それ以外に西村経済産業担当大臣もやっていた。それから今の国会対策委員長の高木さんもされていた。ちなみに政治資金規正法の収支報告書への不記載の時効は5年なんです。だからこの5年の間に勤めていた方々は刑事責任追及される可能性が出てくる。現職官房長官の松野さん、閣僚の西村さん、党最高幹部の1人である高木さん。この辺りの刑事責任が追及されるってことになるとこれは自民党政治の存廃にも拘ってくる」

室井「キックバック受けて政治資金として、政治のこと以外に使っちゃいけないのにキックバックされたお金を使っちゃった人たちっていうのは別に罪になるの？」

青木「今月の13日に今の臨時国会が会期末を迎えるので、それが終わったら多分特捜部が強制捜査に入っていくと思うんですけれども、1つの焦点はまずはさっき言ったとおり派閥がこの政治資金収支報告書に載せていなかったというのは明確な違法行為なので、まず派閥には強制捜査が入るでしょう。で、まさに室井さんが言った通りキックバックされて（自身の収支報告書に）載せていなかった方も違法行為なので、個々の議員に強制捜査が入るかどうかで室井さんが言った通り、キックバックされた松野さんに関して言えば1000万円以上あったこの1000万円以上何使ったんですかっていうところまで、もしやり始めると例えば選挙買収に使ったのではないかみたいな話が出てくれば、またさらに大きく広がってくる。検察組織も行政権力の一翼なので、政権を本当に完全に倒しちゃうようなところまでやるのは躊躇するなんてことが、今までも、一応あったわけですけど、そこら辺のにらみ合い。どこまでやるのかは別としても、大変なことになってきますよね」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時～3時30分、文化放送（AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko）で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。