鳥羽一郎が語る 師匠・船村徹のもとで学んだステージ度胸
「おとなりさん」(文化放送)のゲストコーナー「10時のおとなりさん」の12月6日のゲストに、演歌歌手の鳥羽一郎さんが登場! 船村徹さんの弟子時代のエピソードを語る。
鳥羽一郎さんは漁師・板前を経て、歌手を目指して27歳で上京。船村徹さんの内弟子となった。
鈴木おさむ「今の時代、内弟子って無いじゃないですか。内弟子って何をするんですか?」
鳥羽一郎「ひたすら船村徹先生に付いて、色んなところを旅しました」
鈴木「旅? どういうところに行くんですか?」
鳥羽「色んなところで先生が公演をやったり歌ったり、そういう演歌巡礼で行きます」
鈴木「内弟子は歌の練習もするんですか?」
鳥羽「しません」
鈴木「しない!? 歌の練習をしないで、付き人をやるんですか? 内弟子の時は、何が大事なんですか? 先生に気に入られることなのか、精神力を鍛えることなのか……」
鳥羽「精神力を鍛えるってことでしょうね。先生のやっていることを見て学んで。そういうのはすごく勉強になりましたよ!」
鈴木「どういうことを学ぶんですか?」
鳥羽「先生の公演や歌もそうですけど、お客さんの反応とステージ度胸ですね。出番はないのに急にステージに呼ばれるんですよ。“弟子が来てるので、ちょっと歌わせます”って急に言ってくるから。だから先生のステージをずっと見てないとダメなんです。そういう修行だった気がする」
鳥羽一郎さんは、1982年に『兄弟船』でデビュー。その前年、6歳年下の実の弟・山川豊さんがデビュー。
鈴木「山川豊さんが1年早くデビューして、お兄さんとしてはどうでしたか?」
鳥羽「まだ船村徹先生の弟子でいた頃ですから、デビューしたのが分かって、まあ焦ってたかな」
鈴木「それはそうですよね。弟さんも早めに売れましたもんね。でも鳥羽一郎さんも『兄弟船』でブレイクしたじゃないですか!」
鳥羽「そんないきなりではなかったんですよ? 時間かかりました」
鈴木「そうでしたか? 『兄弟船』でデビューして、ヒットしましたよね?」
鳥羽「歌が先行しちゃって、“歌は知ってるけど、誰が歌ってるか分からない”っていう状態でした」
鈴木「この間、天童よしみさんからドサ回りの話を聞きました。全国のレコード屋さんやスナックを周って歌って、レコードを売ってたんですよね?」
鳥羽「やってましたよ!」
鈴木「一番まわったのはレコード屋さんですか?」
鳥羽「いや、スナックとかそういうところです。一日に5~6件やってましたから。そこで買ってくれる人もいれば、そうでない人もいるし」
鈴木「“一杯飲みなよ~”って言われたら、お酒もいただくだろうし」
鳥羽「昔、四国の方にキャンペーンで行ったんですけど、体調がよくなくてまったく声が出なかったんですよ。歌わないといけないんですけど声が出ないので、“自分の不注意で声が出ません。申し訳ございません”って言ったら、“歌わなくていいから、持ってきたレコード全部置いてけ。あんたの潔さが気持ちいい!”って言われて、30枚くらい全部買ってくれたのを覚えてます」
鈴木「えー!すごい!」
鳥羽「嬉しかった! あれは忘れない!」
鈴木「演歌の方は買ってくれる人を目の前にしてるから、感謝がすごいですよね。そんな鳥羽さんもデビューから41年。去年が40周年だったんですね! 40年ってどうですか?」
鳥羽「早いようで、でも生まれた子供が40歳になるわけですから、そう考えると遥かな道かなって思いますね」
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