物議を醸す撮影モラル。OK・NGのボーダーラインは「ものによる」!?

物議を醸す撮影モラル。OK・NGのボーダーラインは「ものによる」!?

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11月30日「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、今週から木曜は1ヶ月ほど入山章栄がお休みとなるため、この日は水曜レギュラーでもある石戸諭が代理を務めた。特集コーナーは、事件現場の野次馬による撮影、街を行く芸能人の盗撮、観光地や店内での無断撮影などで物議を醸す「撮影のモラル」をテーマに語り合った。

西川あやの「人の撮影モラルが低下しているんじゃないか、という場所で、観光地などが挙げられるらしいんです。たとえば私もイタリアのカプリ島に行ったとき、山を登ったんですよ。すごくキレイ海が見えるんですけど、柵もちゃんとしていなくて。危ない岩場に、露出の激しいワンピースの方がいらっしゃって。インスタグラマーがそこで撮った有名な写真があって、たぶんそれに似るようにと、横で男性がスカートの裾を直しながら『もっと右向いて』『髪の毛こうして』とか。ガイドさんも『あれは危ないからやめてください』って。観光地での撮影モラルってそういうことを指すのかな、って思ったんです」

石戸諭「要するに危険な撮影はやめよう、と。あと『撮り鉄』全員が悪いとは言わないけど……、昔、鉄道の担当記者をやっていたとき、すごく問題になって。身を乗り出して撮るとか。やりすぎだろう、って思いますよ」

中田花奈「最近思うのはTikTokとか『バズりたくて撮っているんだろうな』って。私人逮捕系YouTuberだって結局はそうじゃないですか。みんな数字がほしくて撮りに行っちゃう、というのは問題だと思います」

石戸「中田さんは撮られることってないんですか?」

中田「ファンの方は『わかっている』ので撮らないんですけど、知らないお婆ちゃんとかがロケ中のものを撮る、ということはあります。『なんか知らないタレントが……』みたいな感じで。プライベートで盗撮されそうなときは『すみません』(と注意する)とか、顔を隠すとか、自己防衛はしています。感じ悪いかもしれないけど、OKとするのは良くないので」

石戸「本当にたまにだけど、僕も『撮影してください』とか、なくはない。大阪とかで飲み屋に行くと『観ています!』という人たちもいらっしゃるから、撮りますよ、はーい、みたいな。でもそうじゃなくて無断で撮られるって、イヤはイヤだなと思う」

撮影モラルに関して、法律的にはどうなのだろうか。現役弁護士の話を紹介した。

西川「弁護士の深澤諭史さんによりますと、一部の例を除けば無断撮影についての違法、適法の明確なボーダーラインはないそうなんです。ものによるのかもしれません。たとえば酔い潰れた人の無断撮影。その人にとって明らかに失態を犯している、撮られたくない場面、となるので、顔を写して撮影するのは違法。アップロードも違法。顔を写さず撮影すれば適法、ということなんです」

中田「え~っ!?」

西川「顔を隠されてもイヤですけどね。芸能人の無断撮影については、街でイベントをやっているときのワンシーンなら、そのイベント自体が『撮影禁止です』と言っていなければ適法寄り。でも公園でひとりリラックスしているときは違法寄りになるんじゃないか、と。驚いたんですけど、基準が一般の方より緩いんですって」

石戸「緩いですよ。顔をわざわざ晒しているじゃないですか。名前も出しているわけでしょう。評判を書き込まれることが、プラスに働いてくることもあるから、っていう。ただし、スキャンダル(の撮影)も一応基準はあって。プライバシーを完全に晒していいわけじゃない、守るべきものはある。深澤さんは古くからの取材先なんだけど……」

西川「そうなんですね!」

石戸「彼とは取材で世話になることも多いけど、『この手のやつのボーダーはどこですか、と聞かれたとき、答えられないよね』という話になる。文脈ごと、あと目的ごとに変わってくるから。公益性があるかどうかでも。一般的にこう、って線は引けないんですよ」

西川「常識は人によって違うでしょうけど、基本的に同意をとって撮影をすればいいじゃないですか。それが芸能人は社会の正当な関心事、というのにあたりやすいみたいですけどね」

「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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