上場企業の2割が来年3月期に最高益の見込みも、森永氏「これはあくまで一部の話」
11月22日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、上場企業の2割が最高益を見込んでいるというニュースについて意見を交わした。
今この瞬間だけを切り取って「金融緩和はいらない」「増税しろ」などと言う意見は視点がおかしい
2024年3月期に最高益を見込む上場企業数が上振れしている。全体の2割にあたる448社と、9月末の時点から60社増えた。自動車や機械を中心に円安や海外事業の好調、値上げが利益を押し上げた。市場の関心は来期に向かいつつあり、業績拡大の勢いがどれだけ続くかが焦点だ。
寺島尚正アナ「来年3月期に最高益を見込む上場企業が増えていると言うことなんですが、『日本の景気回復はすぐそこまで来ている』ってことなんですか?」
森永康平「まあ、これはあくまで上場企業ですから、大手の中でも海外で、輸出で稼げるような会社っていうところが主に牽引しているという話であって、中小・零細企業含めたすべての企業が同じように絶好調であるということではないというのがポイントですよね。で、日経平均株価というのが最近高いので『株価と実体経済の乖離が』って言う人が本当に多いんですけど、それは当たり前の話で、4000社近くある上場企業の中で、上澄みの225社の株価が日経平均なわけじゃないですか。それと、皆さんが感じている街角景気って、ウチで言えば近くの八百屋さんだったりお弁当屋さんだったり、小料理屋さんだったり……そういうところと日経平均に採用されているようなデカい会社を比べて『なんか全然景気の実感が違う』って、そりゃ当たり前の話で。なのでどちらかと言うとやはりこういう大企業の景気の良さって言うのが、中小にも波及するまでって言うのは時間がかかるので、今のこの瞬間だけを切り取って『もう景気がいいから金融緩和はいらない』とか『財政で引き締めていい』とか、こう言う発想は明らかにおかしいでしょと僕は思いますけど、ちょっと気持ち悪いのが最近そう言う意見を言う人が増えてきたなあってことですね」
寺島「ああ~そうなんですか!」
森永「やっぱ金融緩和はいらないとか、増税の話も出てくるし、何か見てる視点がおかしいなって思いますね」
寺島「確かに、日本の上場企業が4000社として、そのうちの225社で見ているわけですからね。残りの3700以上の会社は……」
森永「それでも上場企業ですからね、残りも。多くの会社は上場すらしてないわけですからね」
寺島「そう見なきゃダメだって言うことなんですね!」
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