水を変えるだけでメロンが大きくなる! 水ビジネスについて知ってみよう
最近愛媛県内では異常な少雨により水源が危うく、四国中央市は工業用水の取水制限、松山市でも石手川ダムの渇水協議会を開き、取水制限を検討しました。
上記のように現在愛媛県の各地では渇水の問題が起こりました。ですが、愛媛県だけではなく日本国内では他の水問題も深刻になっている状況です。
皆さんは、日本国内で水に関わるニュースや問題について聞いたことはありますでしょうか。さらに、このような課題の解決に取り組んでいく水ビジネスはご存知でしょうか!!
水ビジネスとは、ミネラルウォーターの生産や販売、ウォーターサーバーの提供などの飲料水事業や上水道事業、農業用水供給、水処理技術、環境保護と水資源管理環境保護と水資源管理などあらゆる水に関わるビジネスということを指します。
今回は水ビジネスの課題と実際どのような事例があるのかをみなさんにご紹介したいと思います!
2022年7月25日、8月1日 文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」では、スパイスファクトリー株式会社取締役CSO・流郷綾乃さん、水ジャーナリスト・橋本淳司さんをお招きし「水ビジネスは、世界に何をもたらすのか」についてお話ししました。
入山『水のビジネスの話をする前に、水の課題にはどんな課題がありますか?』
橋本『水の課題は色々ありますが、気候変動による課題があります。具体的には水というのは世界的に不足しているわけではなく、偏っているとも言えます。温暖化によって水は蒸発量が増えていくと、水が多いところは上空に雲ができやすくなって雨も多くなる、逆に水の少ないところは蒸発することによって干ばつが増えてくる。すなわち、雨は多いところはどんどん多くなって、少ないところはどんどん少なくなります。元々偏在していた水がもっともっと偏ってきています。』
入山『なるほど、より偏りが激しくなっていくということですね』
橋本『なので、これらを解決するために「水の枯渇に対するビジネス」と「水の脅威を和らげるビジネス」という2点がります。』
入山『日本の場合は、今後の課題として何がありますか?』
橋本『日本の場合は災害対策っていうものを考えなければならないです。また、法律も変わって今までは河川とダムだけに頼った治水っていうものをやっていましたが、法律が変わり流域全体を治水することに変わりました。なので、雨水を貯蓄する場所を作ったりとか、それから自然を保全したりとか、この水の受け皿をいろんなところに作っていくっていうのが今度の課題としてあるので、ビジネスチャンスがあるとも言えますね』
入山『では、橋本さんから注目している水ビジネスでの取り組みや企業などありますでしょうか』
橋本『企業では「フラクタ」という企業があります。「フラクタ」は人工知能(AI)を使って水道管のどこが劣化しているのかということを調べることができるビジネスです。』
橋本『例えば、実は日本の水道管はもうボロボロで、漏水も多くなっているし地震が起きた場合壊れやすくなっています。このようなことをAIの力でどこが壊れているか、どこが危険なのかを予測し、水道管を交換する優先順位を決めることができますね』
入山『なるほど!ほかには何がありますか?』
橋本『ほかには、マイクロナノバブル装置がありますね。マイクロナノバブル装置によって微生物が多様に増え、ヘドロを分解する効果がありまして、田んぼにも実装されています。例えば、高知県ではあまり品質が良くなかったメロンが高級フルーツに変わって、大きなメロンになって卸すことができました。マイクロナノバブルが入った水を供給することでメロンが大きくなったということですね。』
身近な水が色々な形で展開されていることと新しく分かったことがあってすごく印象に残る回でした。他に、水に関連するビジネスや課題、現状などの情報が気になる方はこちら!
Podcast(前半、後半)、YouTube(前半、後半、特別映像版)を是非お聞きください。
様々なキーワード基に経営学者・入山章栄さんが様々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」は毎週月曜日 19:00~20:00放送中。
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