飯島真理、ロサンゼルスの地から語る、デビュー当時から続く葛藤
11月2日(木)の「くにまる食堂」(文化放送)に、歌手の飯島真理さんがご来店! 現在、アメリカのロサンゼルスにお住まいの飯島さんはご自宅からリモートでご出演され、最初のコーナー「今日のA定食」では文化放送との関係性や、運命を変えたアニメ「超時空要塞マクロス」についての思いなどもお話しいただいた。
野村邦丸アナ「現在、ロサンゼルスにお住まいという飯島真理さんですが、今日の進行台本に懐かしい写真がありまして、飯島真理さんと文化放送のつながりと言いますと、そうです、『ミスDJリクエストパレード』。飯島さんは木曜日の『マリンの日』を担当されていまして、この写真には、今では博物館に置いてあるようなマイクロフォンが上から下がっていて、その向こうに真理さんが微笑んでいるという」
飯島真理「そうなんですよ、その写真は文化放送の、今建物は変わっちゃってるんですよね、当時の社屋の廊下に飾られていて、自分でも誇りに思いました」
邦丸「その当時はメールなんてもちろんありませんから、おハガキの数が凄いですよね!」
飯島「毎週ハガキが3000通とか来てた時があって、その頃は普通の流れだったんですけど、今考えると凄いことだったんだなって思いますね」
邦丸「ですよね! 3000通って、目を通すのも大変ですよね!」
飯島「物凄い大きな箱にダーッて並んでいて、一応本番前に目を通すのが楽しみでした。皆さんからいただいたハガキには素晴らしいイラストが描かれていて、リスナーの皆さんが、情熱をこめて描いて出してくださったんだなって、伝わりました」
邦丸「そういう時代ですよね~、3000通ってのは凄いなあ。で、デビューのきっかけっていうのが、『シンガーソングライター募集』という広告をご覧になったこととか?」
飯島「あの頃って雑誌の一番最後のページとかに募集の記事が載ってたじゃないですか、『何々募集』とか『ドラマー募集』とか。そういうので何か小さなスタジオだったと思うんですけど、何かそういう募集があって、デモテープを数本作ったうちの1本をお送りしたんですけども、そのテープがまわりにまわって、その時の曲があまり好きじゃなかった人が捨てないでいてくれて、ビクターに辿り着いたってことなんです。だから、運命ですよね」
邦丸「で、『超時空要塞マクロス』との出会いっていうのは、これ別に飯島真理さんが声優をやってたわけでも何でもないわけですよね?」
飯島「そうなんですよ。ちょうどビクターの会社のレストランでシンガーソングライターとして契約した直後だったんで、そこにマクロスの音楽制作をしているセクションのビクターの方が現れて、『こういうオーディションがあるんだけど』みたいな、確かそういう話になって、私はその頃怖いもの知らずでチャレンジ的なことはすべて出かけて行くタイプで、『いいですよ!』みたいな、本当にそういうノリで、オーディションに行ったんですよね。
で、自分で書いた曲をピアノの弾き語りで2曲歌って、あとセリフをいくつか読んで。そしたら1週間後ぐらいに寮に電話がかかってきて『あなたに決まりました』って言われて。当時まわりに、私をサポートしてくれようとしてた人の意見の中には『そのアニメのイメージが多分ついてまわるよ?』というアドバイスも実はあったんですけど、若い頃は何かに勝ち抜いて獲ったっていうのは嬉しいじゃないですか。それに、やっぱりビクターから来た仕事だったので、NOとは言わなかったっていうのが始まりだったんです」
邦丸「その時の役名がリン・ミンメイさんですね? 実際『超時空要塞マクロス』の中では歌手ということだったんで、それもあったんでしょうけど、この時歌った『愛・おぼえていますか』がとんでもないヒットになっちゃったわけですよね?」
飯島「そうですね、世間から見るとヒットでしたよね、『ザ・ベストテン』にも出させていただいたし」
邦丸「ところがシンガーソングライターの飯島真理からすると、よくあるんだけどデビュー曲とか1曲で、全部その人を語っちゃうみたいな、手かせ足かせのようになっちゃったっていう、葛藤があったわけですよね?」
飯島「色々と複雑な道のりなんですけど、その曲っていうよりも役柄ですよね。アニメの役柄と同一化されるという、そういうのが。まあ、それは40年経った今でも全然終わっていなくって、日々困ったなあ~っていう思いと、何とか切り抜けようと、山のようにね、気持ちが揺れるわけです。でもね、かといってマクロスやリン・ミンメイに対して嫌な思いを抱いているとかいうのはもちろん無くって、今でももちろんミンメイの声は私がやってるんですよ(笑)」
「くにまる食堂」は平日朝11~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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