岩崎宏美、歌手を目指したきっかけはマイケル・ジャクソンだった！？

 

高橋優「『ロマンス』を歌われた時って、まだ中学生とか高校生とか……」

岩崎宏美「高校2年生。16歳！」

高橋「いや僕も『ロマンス』大好きで、何度となく聴かせていただいてるんですけども、声が大人っぽいって言われました？　なんか色っぽいというか、僕からするともっと大人の方が歌われた音源なのかなって」

岩崎「歌詞が大人っぽいからね。私デビュー曲が『二重唱（デュエット）』という曲だったんですけど、『♪口づけするのなら』ってフレーズがあって、その『口づけ』って言葉が恥ずかしくって、ちょっとごまかして歌ったんです。『♪フフづけするのなら』って。そしたらディレクターに『そんな、恥ずかしいからってごまかして歌う方がよっぽどいやらしい』って言われて、『あ、そうか、じゃあどっちにしてもそういうことは考えないで、テンポも速いし、さっさと歌えばいいんだな、と（笑）。だから『ロマンス』もこんなに色っぽい歌詞なのに、何にも感じずに歌いました』

坂口愛美アナ「声に艶がありますもんね、だから色っぽく感じるのかなあ？」

岩崎「どうでしょう！？　これは阿久悠さんと筒美京平さんの作品なんですけど、あの時代はA面とB面があったので、どちらをA面にするかっていう話になった時に、筒美さんはB面の『私たち』という曲を推されて、『（「ロマンス」は）ちょっと歌詞が色っぽ過ぎるからこちらの方がいいんじゃないか』とおっしゃって、阿久先生は『岩崎君が歌うと、さわやかに聞こえて色っぽくは聞こえないので、僕は「ロマンス」』とおっしゃったんですよ。で、私はあの当時朝の番組が多かったんですね。『ロマンス』の方が楽だったので、1票入れて『ロマンス』が1票多かったので、多数決で『ロマンス』に決まったんです」

高橋「『スター誕生！』に出場する前に、印象的な出会いがあったとか？」

岩崎「そうですね、中学の時のクラスメイトに岡村清太郎君っていう清元の延寿太夫の人が同級生に居たんですよ。彼のいとこに勘三郎さんとか、波乃久里子さんがいらしたので、『岩崎そんなに芸能界に興味があるなら、久理子お姉ちゃまがいるから、新派の、先代の水谷八重子さんのお弟子さんにしてもらえば？』って凄い簡単なお誘いがあって。私は成城学園ってところに通っていたんですけど、中学の3年間は新橋演舞場に毎日通って、先代の水谷八重子さんの部屋子として、お行儀見習いみたいなものなんですけど、お客様がいらしたら『いらっしゃいませ』とか、時々先生のお化粧落とす時のおしぼり運ばせてもらったりとか、そういうことをしていました。あともちろん舞台の袖から、新派の舞台を見てました」

高橋「へえ～っ！」

岩崎「で、そんな時に森昌子さんがデビューされて『へえっ！　同い年でこんな子供で歌手になれんの！？』って思ったんですよ。『じゃあ自分にもチャンスがあるのかな？』と思って、もちろん歌はずっと習っていたので、『スター誕生！』を受けたんです」

坂口「じゃ、自分で応募されたんですか？」

岩崎「はい、そうです。私、審査員をされていた松田トシ先生にも歌を習っていたので、『私受けたいんです』って言ったら、『いいですよ。貴方だったら頑張れると思うので、受けてみたら？』って言われて、受けました」

高橋「ちなみに、リアルに歌手になりたいって思った時はおいくつぐらいで？」

岩崎「小学5年生かな？　マイケル・ジャクソンが好きだったんですよ、同い年でね。中学の時はマイケルと結婚したいと思っていたから（笑）。出来ることなら、私ビクターレコードでデビュー決まった時にも、ジャクソン5もビクターだったので、絶対日本に来る時には、羽田で着物を着て、『ようこそ日本へ！』って花束を渡すと思ってたんですけど、私がビクターに入った途端にジャーメインって人だけ残って、あとは『ジャクソンズ』としてソニーに行っちゃったんですよ（笑）。だからその夢はガタガタと崩れました」

高橋「ああ～っ（笑）。そういう意味でも僕らはマイケル・ジャクソンには感謝しなければ

いけないですね。岩崎さんが歌手になる大きな動機のひとつになってるわけだから」

この他にも、名曲「思秋期」誕生秘話など、岩崎さんの貴重なエピソードが披露され、高橋優さんも我を忘れて聞き入っていた。気になる方は、radikoのタイムフリーでご確認ください。

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「おとなりさん」は平日月曜～金曜の朝8～11時、文化放送（AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko）で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。