「選考委員を唸らせたい!」加藤シゲアキ、新刊『なれのはて』はすべてを込めた自信作

「選考委員を唸らせたい!」加藤シゲアキ、新刊『なれのはて』はすべてを込めた自信作

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10月25日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーに作家でアイドルグループ・NEWSのメンバー、加藤シゲアキさんが登場した。この日に発売となった新刊『なれのはて』について語ってくれた。

大竹まこと「いろんなことを聞いていこうと思いますが、NEWSのメンバーだから……。これまでの事務所の対応をテレビで見ていたでしょうけど、何か思いますか?」

加藤シゲアキ「もちろん被害者のことをいちばん救済してほしいんですけど、対応という部分では非常に中途半端だと思います。何もかもが後手後手に回っているとか。僕はこの事件が勃発した時点で社名は変えざるを得ないと思っていました。結果的に変わりましたけど、一度は『変えない』と表明した」

大竹「そうだねえ」

加藤「でもそれがなぜなのか、というところにいくと、変えたくないという人もいるはいるんですよ。いろんな人間がいるので、どの思いを尊重するのかとなると、優しさが裏目に出るパターンもある。こういう場合はイニシアチブをとってガシガシ決断していただくしかないと思うんですけど、僕個人としては、あえて内側から中を監視したい、という思いがすごくあります。あと気にしているのは若い子たちですね。夢を見ている子たちも絶望にさいなまれていると思うので、少しでも救いになれればと思っています」

大竹「後手後手というのは内側でも感じるだろうし、外からもそれは否めなかったね」

加藤「なんなんだよ、と思うことが多いです。かといって誰かがサボっているということではない。みんな一生懸命やっているのもわかる。冷静に決断してほしい、ある種ドライな部分も必要な問題だと思うんですね」

NEWSのメンバーとしての思いや近況も語ったあと、新刊『なれのはて』の話題に入った。

大竹「御本のほうです! ずいぶん、前と違うねえ」

加藤「挑戦しようと。『オルタネート』(前作小説)が非常に話題になった。直木賞候補になって、吉川英治文学新人賞をいただいて。作家の選考委員に読まれるので、厳しい言葉もたくさんいただきました。逆に言えばそれは期待していただいているんだな、と思えて」

大竹「作家の選考委員の言葉が載るからね」

加藤「それをメチャクチャ読むんですよ(笑)。何が言いたかったのか、どうすればよかったのか。『オルタネート』は賞を意識したわけではなかったので作品について後悔はないんですけど。先生がたへの……ケンカじゃないけど『それ買うわ』みたいな気持ち、あるじゃないですか(笑)。そんなつもりじゃないけど切符渡されたからリング立ちます、っていう感じです」

大竹「なるほど!」

加藤「直木賞に落選したときも『当然だ』『自分はまだまだだ』と思っていましたけど、悔しいなという気持ちもあったんです。文学賞がほしい、じゃなくて『選考委員を唸らせたい!』という。作家たちが唸るような本を書きたい、という漠然とした思いに駆られて。重厚な作品、社会派な作品を書いてもいいんだよ、と、背中を押してもらった気がしたんです」

大竹「(『なれのはて』は)視野が狭いところから見ていないもんね。俯瞰で物事を捉える感じの始まり方だったもんね」

加藤「『おまえもうここ卒業しろよ、こっちの学校来いよ』みたいな感じでした。個人的にも自信作です。自分の持っている力を全部込めた作品なので、この10年、これを書くためにここまで来たんだな、という感じはありました」

大竹「いいよねえ。『やってやる』感がビシビシと伝わってくる!」

加藤「やってやるぞ、と思いましたね!」

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