日本の男女の賃金格差が縮まる。格差の原因は「キャリアの断絶」。
10月18日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、日本の男女の賃金格差が縮まったというニュースについて意見を交わした。
外国はこうだから日本もこうあるべきだという考え方は、明らかにおかしい!
日本の男女の賃金格差が2022年までの四半世紀で15ポイント縮小し、21.3%の差まで縮まったことがOECD・経済協力開発機構のデータで分かった。企業の待遇改善で差は狭まったが、なお先進国平均のおよそ2倍ある。さらに差を縮めるには、男女が平等に働ける環境整備が欠かせない。
寺島尚正アナ「賃金構造基本統計調査による月額ベースの賃金は、2022年は男性が34万2000円、女性が25万8900円で、25年前は12万円の差がありました。これが縮まったということなんですが、森永さんはどうお考えでしょうか?」
森永康平「これは実際には給料を性別で分けているっていうよりは、単純にやっぱり女性のキャリアのところですよね、これ実際私の妻もそうですし、まわりの知人なんか見ててもキャリアの断絶というか、例えば子供を産む時とかどうしても仕事をそのままずっと休みなく続けるというのは無理ですし、子供が生まれて以降も、例えば家でもよくありますけど、子供に熱が出ちゃったから休まなきゃいけないとか、まあ別にそれは女性の方がやるべきなんてルールは無いので、各家庭で均等にやればいいんですけど、ただ実態として、明らかにお母さんの方がそういうのをやってるケースっていうのが多いですよね。そういうのがキャリアの断絶というところで結果的に賃金格差に繋がってしまっているのかな?という気はしますよね」
寺島「格差のさらなる是正に向けて、女性管理職の割合増加が鍵になります。日本の管理職に占める女性の割合は、2021年に13.2%でした。スウェーデンが43%、アメリカの41.2%とは大きな開きがあると。で、管理職になる女性が増えれば賃金格差は緩和される可能性が高いと言われておりまして、そのためには勤続年数、労働時間の長さが昇進や給与水準を左右する現状を見直す必要があるという話も聞きます。この辺りは森永さん、どうでしょう?」
森永「まあ、これは本当に難しい問題で、じゃあその管理職に表面的な解決だけをしようとする会社だと、管理職の何割かを女性にしなきゃいけない、みたいな。それって本当におかしな話で、女性がみんな管理職をやりたいのかっていうとそうじゃない方もいるわけですよね、ですし従来であれば能力が高い人が性別関係なく管理職になるべきだということを考えれば、そもそもそこに男性女性って話が出てくるのがおかしいだろっていうこともあるわけで、そう考えると表面的に捉えて数字だけで対応するっていう企業が出てこないことを願いたいなっていう風に思いますよね」
寺島「これもだからヨーロッパの影響を受けてね、ヨーロッパでこれだけ女性の管理職が多いんだから、日本もって、それドンと持って来られてもちょっと違いますよね?」
森永「おっしゃる通り子供を育てる価値観も文化や考え方も国によって違うわけですから、日本にとって何が最適なのか。外を参考にするのはいいと思いますけど、外はこうだから日本もこうあるべきだという、この考え方は明らかにおかしいと思いますよね」
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