女子サッカー元日本代表・矢野喬子が振り返る2011年ワールドカップ優勝
「おとなりさん」(文化放送)のゲストコーナー「10時のおとなりさん」の月日のゲストに、帝京平成大学女子サッカー部監督・矢野喬子さんが登場! 日本女子サッカーが注目を集めた2011年当時の心境とは?
鈴木おさむ「私、澤穂希さんと2009年くらいから仲良くさせていただいてるんです。まだあの頃、日本の女子サッカーってそんなに注目されてなかったじゃないですか? だけど2011年に震災があって、日本中が落ち込んでいたあの時ワールドカップでどんどん勝ち進んでいって!すごいパワーをもらいました! あのとき、ワールドカップに出た気持ちってどんな感じでしたか?」
矢野喬子「本当に最初は女子サッカーの注目度がなかった状態で…ワールドカップに向かう出発のときも記者さんが3人くらいしかいない記憶で、でも日本に帰ってきたときは本当にすごかったんですよ! “注目してもらえたんだなー”と思いました。ワールドカップの途中まで、日本での女子サッカーに対する注目度の情報がなくて、“こんなに応援してもらえてるよ”と情報が入ってきて選手みんなビックリしました! 大会中にすごい変化がありました」
鈴木「それまで一度も勝ったことないアメリカに、最後PKで勝ちましたけど、あの時の試合ってなんで勝てたんですか?」
矢野「色々な要因があったと思っていて、まずドイツと戦った時も、ドイツに勝ったこと無かったんですけど選手はひるむことなく勝って。チームの雰囲気にも良い流れがありましたし、自分のためより日本のみなさんのためにと思ってたのは、選手たちが持ってる力以上のパワーを出せたと感じてました」
鈴木「日本に帰ってきて、ぜんぜん違う状況でビックリされたと思います。スポンサーの状況も含めて男子サッカーとは練習できる環境に差があると聞きました。たとえば移動の飛行機や新幹線とかも。その辺は変わってきましたか?」
矢野「2011年をきっかけに私たちの環境が変わったのもありますけど、今回のワールドカップも専用の飛行機で行けたのもあるので、かなり変わったと思います」
鈴木「女子サッカーはやりやすい環境になったんですね。女子サッカーを目指す子どもたちは増えました?」
矢野「2011年をきっかけに増えましたね。ただ中学生がまだまだ課題になってるので、改善を目指しているところです」
鈴木「“女子サッカー部”という部活ですよね。日本はただでさえ野球ファーストで、野球部とサッカー部があるともうコートがないでしょ? そこに女子サッカー部が入ってくると、グラウンドをどう使うか問題がありますよね」
矢野「女子サッカーをやる子は、男子サッカー部に入れてもらったり、クラブチームに行ったり、違うスポーツに挑戦することが多いと思います」
鈴木「現役時代にやってて、同じチームで“この人すごい!”と思った選手って誰ですか?」
矢野「澤さんと宮間あやさんです」
鈴木「僕も澤さんと話しててすごいと思うんです!ストイックだし。自分が一番動くことで背中を見せようとしてるんじゃないか?と思って」
坂口愛美アナ「“つらい時は私の背中を見なさい”っていう言葉もありましたね」
矢野「私それ言われたんですよ! 試合中に“私の背中見といて”って言ってもらいました!」
鈴木「すげー!俺も言いたい!!」
坂口「澤さんが言うから良いんですよ!」
鈴木「いや分かってるよ!(笑) それ言われたときどう思いました?」
矢野「“この人がいれば、私思い切ってやれる!”と思いました!」
鈴木「今は矢野さんは監督ですが、チームにそういう選手は必要だと思いますか?」
矢野「必要だと思います。ピッチ内とピッチ外では伝わる言葉が違うので、選手たちがどう乗り越えていくかが大事なので。私がその場にいなくても、選手たちがやっていけるチームを目指しています。やっぱ澤さんの存在は大きかったと思います」
「おとなりさん」は平日月曜~金曜の朝8~11時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。