【西武】平良海馬投手インタビュー 直訴しての先発転向は「できると想像していましたし、そうなるために自主トレから取り組んできた」
9月28日放送のライオンズエクスプレスでは、埼玉西武ライオンズの平良海馬投手にインタビューした模様を放送した(インタビューしたのは9月27日)。自ら直訴して今シーズンから先発転向した平良投手は、ここまでチームトップの11勝を挙げる活躍を見せている(9月28日現在)。今シーズンここまでの振り返りに加え、リリーフと先発の違い、先発転向への思いを訊いた。
――前回登板(9月23日、西武-ロッテ21回戦)は7回1失点で11勝目を挙げられました。ピッチングを振り返ってみていかがでしょうか?
平良「前回のロッテ戦はあまりスピードが出ていなかったですし、その分空振りも取れずに苦しかったなという印象です」
――球速というのは日によって大きく変わるものですか?前回が極端に悪かったのでしょうか?
平良「そういう感じですね。やっぱり後半戦で疲れとかもあるので」
――前回の登板で規定投球回に到達しましたがどのように捉えていますか?
平良「(先発を)始めた頃はどうなるんだろうと分からなかったんですけど、なんとか今になって達成できてよかったです」
――4年間リリーフでの起用で、念願の先発転向だったかと思います。やはり強い気持ちはありましたか?
平良「やっぱり自分から言い始めましたし、失敗できない。自分と戦っている感じでしたね」
――自分から言い始めての有言実行は本当にすごいと思います。
平良「できると想像していましたし、そうなるために自主トレから取り組んできたので、成果が出てよかったなと思います」
――2桁勝利(チームトップの11勝)を挙げたことについてはいかがですか?
平良「勝ち星、負け星というところはあんまり気にしていなかった。1年間完走する、その中で規定(投球回)にも乗って、失点も減らせればいい仕事ができると思いました」
――リリーフ時代とはルーティンや調整の仕方が変わったと思うのですが、それについてはいかがでしたか?
平良「一番変わったのは食事ですかね。大きく変わったところです。先発ということで長い回を投げるのでその分糖質をたくさん摂ったりとか、そういうところは中継ぎとは違うなと思いました」
――糖質というと炭水化物でしょうか?
平良「そうですね。炭水化物、うどんとか米とかを食べて、しっかり自分のエネルギー源を蓄えるのは、1イニングしか投げない中継ぎとは違うところかなと思いました」
――睡眠時間などの生活習慣は変わりましたか?
平良「先発は1試合のダメージが大きいので、その分睡眠時間はしっかり取らないといけないと感じました」
――ダメージが大きいと投げた後のケアも変わるものでしょうか?
平良「(ケアの)やり方はマッサージが基本なんですけど、その他にも自分で温めたりとかは中継ぎの時より必要だったなと思いましたね」
――以前ブルペンではあまり球数を投げなくて大丈夫と伺ったのですが、先発の時も変わらずですか?
平良「そこもあまり変わらずに、先発の時の方がむしろ球数を節約したいところがあるのであんまり投げないようにしてました」
――今シーズン始まって3試合投げてから一度抹消がありました(4月19日)。その抹消は疲れによるものだったのでしょうか?
平良「そうですね。先発に慣れてませんでしたし少し疲れているのもあって、豊田(清投手)コーチからの提案で抹消になりましたね」
――投げた後の疲労度合いはシーズン開始当初どうだったのでしょうか?
平良「投げて1週間、4、5日経っても筋肉痛が残っているとかがあったんですけど、今はだいぶ筋肉痛や疲れの抜け方は早くなってきた、慣れてきたように感じます」
――先発というスタイルに体が順応してきたということですか?
平良「そうですね」
――リリーフで50、60試合投げていた時とは違う疲れなのですか?
平良「そうですね。体的には先発の方がきつく感じました。中継ぎは1試合1イニング、10球くらいで終わると思うので、それに比べると先発は結構きついなと」
――1試合にかける分量の違いですか?
平良「単純に1年間に投げる球数が3倍近く違うので、そこもあるかなと思いますね」
――先発の方が長いイニングを投げるかと思いますが、投球の組み立てはリリーフの時から変えられたのでしょうか?
平良「対戦回数が多いのでなるべく偏らないように、例えば初球の入りが『前はこうだったから次はこうしてみよう』というようなものは多少ありました」
――先発をする上で『ツーシーム』を練習されていました。シーズン中も有効に使っていたように見えたのですが、手ごたえはいかがでしょうか?
平良「ゴロを打たせるいい球種だと思います。ツーシームに関して(の手ごたえ)はだいぶよかったかなと」
――もう自分の持ち球になった感じですね?
平良「そうですね。ただ今年からカーブも投げ始めてて、それはまだ改善できるかなと思います」
――カーブは今年のオフに磨きをかけるんですね?
平良「はい」
――先発投手は綺麗なマウンドに立つかと思いますが、それへの気持ちはいかがでしたか?
平良「あんまりマウンドに関しては気にならなかったですけど、先発ができることは嬉しかったです。自分が言ったからには責任を持って、失敗できない気持ちでやってきました」
――ここまで144イニングを投げて147個の三振を奪っています(9月28日現在)。この数字に関してはいかがですか?
平良「奪三振は勝つためには必要な部分です。三振でアウトを取るというのは内野にも外野にも飛ばないということなので、ランナーが出るリスクが減る。しっかり三振を取りたいなという意識はあります」
――リリーフは登板機会がすぐに来ますが、先発だと1週間近く空いてしまうことになります。気持ちの保ち方について、リリーフと先発で変わったところはありますか?
平良「たくさん点を取られてしまって、自分のピッチングで負けた試合とかは『なんでだろう』と考えます。それでもシーズン1年間ある中でたまにはこういう時もあるという切り替えが大事かなと」
――次回の登板が今シーズンラストの登板になるかと思います。次回の登板に向けてファンの皆さんへ一言いただけますか?
平良「シーズン最後の登板になるので、チームを1つでも多く勝たせられる投球をしたいと思います」
――次回も素晴らしいピッチングを期待しています!
平良「ありがとうございます。頑張ります!」
※インタビュアー:文化放送・高橋将市アナウンサー
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