「言語道断ですよね」ライドシェア解禁の議論が急浮上

藤井氏「適切なやり方をすればタクシーが捕まらないことはない」

政府・与党内で一般ドライバーが乗客を運ぶ「ライドシェア」解禁の議論が急浮上。
インバウンド（訪日外国人）旅行客数の回復などでタクシー需要が高まる一方、運転手の減少に歯止めが掛からないためだという。

ライドシェアは一般ドライバーが自家用車を使って有償で乗客を運ぶサービスを意味している。
海外では米国のウーバーテクノロジーズやリフト、中国の滴滴出行（ディディ）、シンガポールのグラブが広く使われている。

寺島アナ「日本でもライドシェア解禁という言葉を耳にするようになってきたんですけども、これは藤井さん、いかがですか？」

藤井氏「これはもう一言で言うと言語道断ですよね。ちゃんと分かってないんですよ。いくつか申し上げますけども、海外ではすごくやってるのに日本ではやってないのはおかしいじゃないかと言いますけれども、それはもう日本で既にGOアプリとかで普通のタクシーがアプリで呼べるようになってるわけですよ。僕はあんまりスマホを使わないのでわからないですけども、GOアプリなんてすぐ来ますよ。
海外ではウーバーとかディディとかがあるのに日本は不便じゃないかって言いますけども、日本は既にそれをやっているという事実があるわけですよね。
さらに、もし仮にタクシー会社じゃなくて、一般のウーバーとかディディとかを入れるとしたら、タクシー業者が増えるということですよ。それで車不足じゃないかって言いますけども、京都で僕は一瞬だけ不足してるなぁと思ったことはありますが、いまきちんとしたやり方をすればタクシーが捕まらないっていうことはないです」

寺島アナ「テレビの映像を観ると、やっぱり京都が出てきてズラーっと並んでるんですよね」

藤井氏「並んでるように見えますでしょ？　でも僕はね、京都でよくタクシー使いますけども、適切なやり方をすれば全然タクシー足りてますよ。足りてないっていうのは一部においてだけであって、それが強調されすぎている。
だって地下鉄とかバスで行きゃあいいし、空いてるところ山ほどあるんだから。京都駅は外国人が並んでますけど、僕らは空いてるところを山ほど知ってますからね。何にも問題ない。
東京でだってタクシーが捕まらないとか言いますけど、僕は必ずタクシー乗れますし、ちょっと来ないなぁぐらいの話で、大して問題はない。さらに、よしんばですよ、ドライバーが足りないみたいな所があって、たとえば京都が少ないっていうのはありますけども、これは誰のせいで減ってるかっていったら政府のせいなんですよ。コロナ前のたった3年前と比べて2割も減ってるんですよ？　コロナのせいで訳のわからない自粛とかして、みんな廃業してしまったんですよ。だから、その分を取り戻すことだけをすれば、ウーバーとかを入れなくても2割のドライバーを確保できて、いま言ってるところの人材不足なんて解消できるわけですよ」

さらに、藤井氏はタクシードライバーの現状について解説した。

藤井氏「2000年・2005年・2008年とかから比べてタクシードライバーっていうのは4割も減ってるんですよ。なんでかって言ったら賃金安いからですよ。なり手がいない。
どれくらい安いかって言ったら、いま全国の男性労働者の平均年収って500数万円なんだけど、タクシードライバーさんの平均は290万円なんですよ。半分近く安いんですよ。そんな状況の中でも働いてくださって、タクシーシステムってなんとか成り立ってるわけですけど、そんなの新しい人なかなか来ないですよ。
運輸省が管轄してるところなんですから、運輸省のせいで、あるいは運輸省が規制緩和で活躍できないせいでドライバーさんの賃金が安くなって、ドライバーの数は4割減ってる。だから『ウーバーとか入れて人手不足解消したらいいじゃないか』って言ってるヤツはね、まず人手不足っていうのはごく一部であって全体ではないっていうことを知らない。言いたいことはまだこれの3倍くらいありますけど、これくらいにしておきます」

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