人に伝わる笑顔とは? ラジオで笑顔を伝えるためには!?
9月20日「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」(文化放送)、特集コーナーは「なぜ私たちは笑顔でいようとしてしまうのか」というテーマでお届けした。心が不調のときでも周囲に笑顔を見せる人は多く、近年「笑顔鬱」という言葉も聞くようになった。
石戸諭「ふと国語の教科書を思い出した。笑顔の仮面をかぶって矯正する話、すごくおもしろかった。小説なんだけど、『みんな笑顔になったほうがいいから』『いっそ笑顔の仮面をつけて生活しよう』ということになる。でもその下の表情ってわからないね、ということで、最終的に仮面を外す。そこに至るまでの経過が書かれている」
西川あやの「『素顔同盟』という作品じゃないですか?」
石戸「それだ! 読んだとき『笑顔でいろ、と言われるけど笑顔って疲れるよ』って思った」
西川「ただし気持ちを明るくするため、落ち込んだときは口角だけでも上げておくとよくなるよ、みたいな言葉もあるじゃないですか」
石戸「無理して笑ったほうがいいときも、あるっちゃあるからね。ケースバイケースだよ」
永井玲衣「確かに笑顔ってある種、つくるもの、装うものでもありますよね。『人工的なものなのかも?』と思える。私たち、なんの状態を笑顔って言っていましたっけ?」
石戸「口角が上がった状態ですね」
永井「でも『あの人、目が笑っていない』って言うじゃないですか。『つくり笑いと本物の笑顔の見分け方』っていうおもしろい資料があるんですけど(笑)、『頬が上がっている』『上の歯だけ見えている』『左右均等で歪みがない』……これ本当に笑顔なのかなって(笑)」
西川「片方だけ上がっていたら、『しめしめ』みたいな顔になりますね」
永井「それは笑顔じゃない。じゃあバランスのとれた顔?」
西川「左右対称のイメージですね」
永井「キレイなものじゃないといけない、と思えてくる。つくりものみたいな印象があるから疲れちゃうのかな、って」
石戸「人間には悲しい、怒る、という感情もあるはず。でも笑顔の仮面をつけるとそれが見えなくなってしまう。いちばんいいとされるものだけを残しても、それはいろんな感情を押さえつけること……という寓話みたいな感じで(『素顔同盟』を)読んでいたな」
感情を人に伝えるのは難しい。そんな話題の流れで、永井から西川に質問が飛んだ。
永井「西川さんはラジオのアナウンサーじゃないですか。顔も見えないのに、笑顔が声から伝わるんですよ。どういう秘密があるんですか?」
西川「入社したときから『西川は感情が伝わらない』『ロボットみたいだ』と言われることがよくあったんです。そこからいろんな人のラジオを聴いたり、しゃべっている人を見たり、研究して。口角ひとつでも変わったし、自分でその気持ちにならないと、声で全部伝わっている、って気づいたんです」
石戸「だって笑っているでしょう? 声で伝わる人は実際に笑っていると思う。何らかの表情が顔に出ている」
西川「皆さんも電話のときとか、そうなんじゃないですか?」
永井「なるほど! ラジオというと西川さんだけの話みたいになるけど、電話やオンライン会議などで考えるといいですね」
「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」は毎週月曜~金曜の午後3時30分~5時45分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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