【西武】佐藤龍世選手インタビュー 「四球を取れているのが自分の中で一つ成長したのかな」
9月7日放送のライオンズナイターでは、PayPayドームで行われたソフトバンク-ロッテ22回戦の中継前に、埼玉西武ライオンズの佐藤龍世選手にインタビューした模様を放送した(インタビューしたのは9月3日)。佐藤龍世選手はここまで自身最多の69試合に出場し、スタメン出場した試合では7試合連続でヒットを放っている(9月7日現在)。今シーズンここまでの好調の要因について訊いた。
――開幕からずっと一軍に帯同し続けていますが、今シーズンここまでの感触はいかがでしょうか?
龍世「こうしてずっと一軍にいたシーズンは今までなくて。自分自身のやりたいことができる日もあって、できない日もあって、良いところと悪いところが出てきていると思います」
――プレー全体で手ごたえを感じた点、まだまだだなと感じた点、それぞれ教えていただけますか?
龍世「昨年、一昨年に比べてバッティングの方ではすごく手ごたえを感じてはいます。自分がやりたいようなバッティングが形になりつつあるのかなと思ってて。その反面、今まで自信のあった守備でミスが続いたりとかがあったので、そこは今後も課題ではあります」
――バッティングに関して、具体的にどのようなところに手ごたえを感じていますか?
龍世「まず、粘り強いバッティングができているというか、四球を取れているのが自分の中で一つ成長したのかなって感じているところ(9月7日現在、自身最多の18四球)。もちろん打率も今までに比べたら良い打率ではあるんですけど、出塁率が今までより全然良い年ではあるので(9月7日現在、出塁率.355) 」
――数字を見ていてご自身も良いなと思われますか?
龍世「そうですね。やっぱり四球を取れるのは良いバッターに共通していることだとは思うので、いいなと思います」
――粘れるようになったというのは、ボールの見極めや際どいボールをカットできる技術が向上したということでしょうか?
龍世「そうですね。カットしたり粘れたりももちろんあるとは思うんですけど、ボール球を振らなくなったのが一番大きい要因だと思います」
――なぜボール球を振らなくなったのですか?
龍世「オフから打撃フォームを改善して、今まではブンブン振り回していたところを今年はコンタクトできるようにコンパクトにした結果、長くボールを見ることができて自分の思っているような球しか振らないバッティングになってきたのかなという感じですかね」
――それはこれからも継続していきたいですね?
龍世「そうですね。良いところは継続していきたいです」
――今シーズンは打順もたくさんの場所を経験しています。プロ初の『3番』も経験されましたが(7月25日、西武-ロッテ13回戦)、いかがでしたか?
龍世「いや痺れましたね(笑)」
――いきなり言われたのでしょうか?
龍世「いつもベンチ裏のホワイトボードに書いてあるんですけど、(相手先発の)ピッチャーがメルセデスだったので出てはいるかなとは思っていたんです。7、8、9番くらいの下の方の打順を見て『あれ、ねぇわ』と思ってパッと上を見たら『3番』とあって(笑)。3番!?ってなりました。流石にびっくりしました」
――初めての3番に対してどのような心構えで試合に臨まれたんでしょうか?
龍世「やることはいつもと変わらずじゃないですけど、3番だからどうするとか長打を狙うとかと言われたらそうではないですし。いつも通りチャンスで回ってきたら、与えられた役割をしっかりとです。あの時はランナー3塁だったので、最低限外野フライを打てるように(7月25日の第1打席、1アウト3塁からライトへタイムリースリーベースを放った)、ケースごとに考えてやるのはいつもと変わらなかったので」
――2021年シーズンの途中に日本ハムに移籍されて、今シーズンからライオンズに復帰されました。他球団を経験してから改めて戻ってきて、ライオンズというチームはどんなチームだと感じますか?
龍世「まずメリハリがしっかりしているとは思います。日本ハムにメリハリがないというわけではないんですけど、『やる時はやる。オフの時はオフ』というのが代々先輩たちから受け継いでいるものではあると思う。そういう先輩たちを見ているので、しっかりとメリハリができているチームだなとは思います」
――その雰囲気は体に合っていますか?
龍世「そうですね。僕は結構苦手なんですよ、オンとオフ。オンにするのが苦手で、オフにしちゃうとずっとオフなので。でも周りがやるぞとなっていたら、じゃあ自分もとなれるじゃないですか。なので、そういう面では体に合っていると思います」
――日本ハムでは新庄監督の下でプレーをされました。新庄監督との出会いは野球人生でどのような影響がありましたか?
龍世「まず小さい頃からファイターズで見ていた人だったので、こみ上げるものもあって。シンプルに嬉しかったのもありますし、やっぱり(人に)見られているスポーツだからどこにいてもしっかりしなさいとか、身だしなみとかもしっかり大事にしなさいというところを、自分で言って一番自分でできていた。そういうところはとても勉強になりましたね」
――プロとしての心構えというところですか?
龍世「だと思います。見られているんだぞというのを」
――常にお客さんを喜ばせる存在でありなさいということですね?
龍世「チームスローガンも『ファンは宝物』と言ったり(2022年日本ハムのチームスローガン)、そういうファンの温かさに気づかせてもらいました」
※インタビュアー:文化放送・高橋将市アナウンサー
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