【7時台】
火曜日7時台のニュースマスターは、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんです。
●7時は、「首相『普天間移設先送りできず』 沖縄県知事、工事中止要求」にフォーカス。安倍首相は、米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾市）の移設を巡る県民投票で、名護市辺野古沿岸部の埋め立てに「反対」が７割超となった結果に関し、普天間の固定化は避けなければならないとして「移設をこれ以上、先送りすることはできない」と官邸で記者団に語りました。沖縄県の玉城デニー知事は、政府に工事中止を要請すると表明。国への対抗策の検討に入ります。
デニー知事が「基地の国外移設を要請している」との報道もありますが、「それを自治体首長の言うことか」と見る佐々木さん。一方で国側も在日米軍の問題を沖縄に被せてきたことを問題視すべきであり、「これを乗り越えるには、本土で米軍基地を引き受けないと解決しない」ともコメント。しかし当のその本土では、本土に住む人に当事者意識がなさすぎることにも、苦言を呈しました。
●7時30分は、「2022年度新学習要領『論理国語』登場」にフォーカス。2022度から適用される「新学習指導要綱」は、思考力・判断力・表現力の育成を目標に掲げており、高校国語の科目構成が大きく変わることに注目が集まっています。選択科目として新しく登場する「論理国語」では、契約書や会話文、グラフの読み取りなど実用的な文章を扱います。
論理国語の導入で文学作品がなくなるわけではなく、選択式になることにも踏まえつつ、「文学的表現も大事だけど、日本は情緒的なことを言えば何か言った感じになる。けど、もっとロジックを突き詰めるべき」と話し、文章は読めるけど、契約書などの論理的な文章を読み取る能力の大事さを説きました。
【8時台】
8時台のニュースマスターは、経営学者の楠木建さんです。
●8時台は『値上げする飲食業界』の話題にフォーカス。食品や清涼飲料水、外食で値上げが相次いでいます。人手不足に伴う人件費や物流費の高騰などで、メーカーがコスト増をまかなえなくなったことが大きな原因の一つです。企業側は「品質を維持しながら自助努力だけでコストを吸収するのは限界だ」と、消費者の理解を求めています。
楠木さんは、「値上げは本来自由で、買うか買わないかも消費者の自由」とコメント。また、「自助努力が限界」や、「値上げせざるを得ない」とよく言われますが、これについても「『〇〇ざるを得ない』という人は信用できない。そもそも価格に決まりなんてない。品質の維持ではなく、より価値のあるのもを提供し、消費者が喜んで払いたくなるようなものを作るべき」と話しました。
●8時30分は、『NTTドコモ ABCクッキングスタジオの株を売却』の話題にフォーカス。NTTドコモは、子会社の料理教室大手ABCクッキングスタジオの全株式を既存株主に売却すると発表しました。多角化を目指し異業種の買収を進めてきたドコモですが、料理教室事業との相乗効果が薄かったため大きな成果を得られず、戦略の見直しを迫られることになりました。
これを受けた楠木さんは、「ゆるい経営だな。相乗効果（シナジー）という言葉が嫌い」とバッサリ。「なんとかなると考えている『シナジーおじさん』は二流経営者の証。対して、考えに奥行きがある『それでだおじさん』は信用できる」とコメントしました。
【トレンドマスターズTOKYO】
火曜日のテーマは『BOOK』です。今日は、本の要約サービスを提供する株式会社フライヤーのプロモーションマネージャー、井手琢人さんに、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2019」のお話をしていただきました。
スタジオでは、総合1位の『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の話題に。この本を読んだ西川アナは、「翻訳っぽくなくてよかった。読みやすかった」と話しました。さらに話題は、ビジネス書の活用法に。7時台のニュースマスター・佐々木俊尚さんに聞くと、「選択をするときには背景には壮大な知識が必要で、そのための情報を得るためにこういった本が必要だ」とお話いただき、西川アナも納得したようです。
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手は、数々の国際的な賞を受賞し、世界が注目するウイスキー「イチローズモルト」を生み出した、「株式会社ベンチャーウイスキー」代表取締役社長・肥土伊知郎さんです。秩父で江戸時代から続く、造り酒屋の家に生まれた肥土さんは、大学で醸造学を学び、サントリーに入社。営業を経験したのち、「酒造りをしたい！」という強い想い、また、父からの誘いもあって、実家に戻ります。
今日の楽曲
1曲目 the end of the world /Skeeter Davis
2曲目 Radio Ga Ga / Queen
3曲目 素顔で踊らせて / サザンオールスターズ
4曲目 Wham Bam / Silver
