【7時台】
木曜日の7時台のニュースマスターは教育改革実践家・元リクルート社フェローの藤原和博さん。
●7時は「渋谷養護施設長刺殺事件」のお話。東京都渋谷区の児童養護施設「若草寮」で施設長の大森信也さんが刺殺された住所不定無職の田原仁容疑者は去年の9月に東京都東村山市のアパートを、トラブルを理由に退去していました。この際に、施設の職員が対応に当たったことで、田原容疑者が施設を逆恨みしたのではないかと、経緯などを調べています。
養護施設の子どもたちの事情は複雑でそれぞれに事情がありますが、一般的には恨みをかうようなことは考えられないと藤原さんは話します。今回の施設長の報道にもあるように誠実な方が多いです。
一方で、子どもたちには高校生になるときに試練があります。東京都の場合は都立高校に受からないとそのまま寮にとどまれません。つまり、高校卒業の時点で自立を迫られるのです。ここでうまくいかなかったり、職場に適応できなかったりするケースは結構多いといいます。
藤原さんは「お兄さん、お姉さん、おじいちゃん、おばあちゃん『役』のような『斜めの関係』を作ることが大事だ」とお話されておりました。
●7時30分は「親の体罰禁止明記 児童に意見表明権」のお話。児童虐待防止対策を強化するため、政府が今の国会に提出する児童福祉法と児童虐待防止法の改正案の概要が明らかになりました。両親などによる子どもへの体罰禁止を明記し、児童相談所や関係機関が対応する際に、虐待を受けた子どもの意向を反映させる「子どもの意見表明権」を保証する制度の構築も盛り込んでいます。子どもの権利譲渡を前面に打ち出したこの法案は、3月中旬にも閣議決定される予定です。
藤原さんは暴力をふるう側に合理性を与えてしまう言葉だと思うため、「『体罰』という言葉を使うべきでない!」と主張します。もちろん、「しつけ」は必要です。しかし、「しつけ」のために手をあげたり、食事を与えないなど「ネグレクト」で行使するのは親子であっても「暴力」に当たるとすべき。「暴力」だから、怪我をさせたら「傷害事件」で通報されれば警察が介入できます。これは「いじめ」でも同じ理屈です。
また、関わる大人の「当事者意識」と即座の「判断力」がなければ、どんなによくできたシステムを作っても見過ごされてしまうと警鐘を鳴らしていました。
【8時台】
木曜日の8時台のニュースマスターは経営改革実践家で、初代横浜DeNAベイスターズ球団社長の池田純さん。
●8時は「広島カープ 抽選券配布でマツダに警察出動 転売屋対策には成果あったが…」という話題にフォーカス。広島カープは昨日、今シーズンの公式戦のチケット購入に必要な「抽選券の当選者」を発表しました。カープは25日に「抽選券」を配布しましたが、想定を遥かに超える5万人が殺到し、途中で配布を打ち切ったため、1万人が抽選券を受け取れず混乱が発生したため、警察官19人が出動する騒動に陥りました。昨年までの「先着順」から「抽選」に変えた途端のトラブル、チケット販売方法のさらなる検討が必要のようです。
去年までは「先着順」に整理券を配布していましたが、1ヶ月前からテントを張る徹夜組や、買い占めて転売する人によって、発売直後に転売されるトラブルが多いため、今年は初めて抽選券を配布し、当選者だけが3月1日と2日に購入できる抽選制度を導入しました。抽選に当たると、1人につき、5試合までの購入でき、1試合での購入枚数に制限はありません。昨年は、1人で800枚のチケットを買った人もいました。これは、旅行会社のツアー用などの目的もあることから制限は難しく、不正転売をしない旨の確認をとって販売しているそうです。
池田さんは「アナログだと無理です!!根本から考え直さないとダメ!!」と断言。しかし、勘違いしてはいけないのは今回は広島の試行錯誤の結果であるということ。他の球団もファンの心理を理解し、「対岸の火事」とせず、真剣に取り組むべきとお話いただきました。
●8時30分は「バスケットボールワールドカップ、日本男子が21年ぶり予選突破」のニュース。バスケットボール男子日本代表は24日、カタールを下し、夏に中国で開催される「バスケットボールワールドカップ2019」への出場を決めました。16ヶ月に及ぶ「アジア地区予選」を4連敗から怒涛の8連勝で飾り、日本で開催された2006年大会以来13年ぶり、予選突破からの出場は実に21年ぶりの快挙で、来年の「東京オリンピック開催国での出場」に大きく前進し、「44年ぶりのオリンピック出場」に期待は膨らみます。
日本は世界ランク47位。ワールドカップは32カ国が出場しますが、オリンピックは、わずか12カ国。3月末の国際バスケットボール連盟(FIBA)の理事会で決定する見通しですが、もっと世界ランクをあげる必要があります。
今回はワールドカップ出場を決めても、バケットボールはあまり盛り上がっていません。バスケットボールは競技人口、4億5000万人と世界一。しかし日本では競技人口は11位と低いです。アニメや映画などでも注目されているバスケットボールがさらに注目されるには、池田さんは「専用のアリーナを競技に365日関わっている人が先導して作っていくことが必要」だと話しておりました。この2年間でどこまで発展していけるのか、注目です。
【トレンドマスターズTOKYO】
木曜日はユニークな視点で生まれた商品や今、注目されつつあるモノ・コト・サービスなどを紹介する「ヒットの芽」。昨年は一大サバ缶ブームが巻き起こり、改めて缶詰のひめた可能性を感じましたが、今日は、缶詰業界初となる「からあげ缶詰」を取り上げます。
発売元は焼き鳥の缶詰でお馴染みのホテイフーズ。和風醤油味、旨辛たれ味、てりマヨ味と3種類の味付けがあり、この3つともいただきました。詳しいことをホテイフーズコーポレーション、商品企画課の水野拓真さんにお電話でお話を伺いました。
コンビニでは今月から先行発売。スーパーなどでは明日から発売です。お家での一人飲みにいかがでしょうか。
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手は、数々の国際的な賞を受賞し、世界が注目するウイスキー「イチローズモルト」を生み出した、「株式会社ベンチャーウイスキー」代表取締役社長・肥土伊知郎さんです。秩父で江戸時代から続く、造り酒屋の家に生まれた肥土さんは、大学で醸造学を学び、サントリーに入社。その後、実家に戻り、父の経営する酒造会社を手伝うことになりますが、経営難が続き、2004年、会社は他社に営業譲渡。ウイスキーの原酒は廃棄の危機に…。なんとか原酒を守り抜き、2005年、第一号のイチローズモルトが生まれます。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 A Love’s concerto / sarah vaughan
2曲目 空がまた暗くなる / RCサクセション