最低賃金引き上げ議論 課題は”需要拡大策”
7月28日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、2026年度の最低賃金の引き上げについて意見を交わした。
“需要を大きく伸ばす政策”が必要
2026年度の最低賃金(時給)の目安決定に向け、厚生労働省の中央最低賃金審議会は27日、5回目の小委員会を開いた。労使は引き上げの必要性では一致。現在の全国加重平均1121円を1100円台後半へ引き上げる目安を示す公算が大きくなった。
7月23日の小委員会で労働者側は食料品の価格高騰などを背景に、1121円の6.7%に相当する75円の引き上げを要求。経営者側は中小・零細企業の2026年賃上げ率およそ3%を上回る額に理解を示した。
双方の主張に隔たりはあるが、1150円を超え1200円には届かない範囲で交渉が続いているとみられる。
「都内では、飲食店などが時給1500円台で求人を出しているのも珍しくないですね。ただ物価高を考えると、まだまだといったところか。田中さん、これはどうご覧になりますか?」(寺島アナ)
「この記事は、“人手不足で困っていて賃金を上げざるを得ない”という例を持ってきているわけですよね。今の雇用状況を見ると全体の平均では悪くない。ただ一方で、足元の賃金水準を測る『サービス価格』というものがあるんですが、その動きは前年度比1%で、物価の様々な項目のなかで一番弱いんです。つまり賃金の伸びは平均すると、思っているほど高いものではないです」(田中氏)
「ええ」(寺島アナ)
「じゃあどこに問題があるかというと、個別の産業・個別の企業において人手不足が顕在化している。飲食関係であるとか旅客関係、ホテルとか旅館とかの人手不足があるというわけです。トータルすると、実はあまり賃金が力強く伸びていない。部門ごとにばらつきが激しいんです」(田中氏)
「はい」(寺島アナ)
「こういったものが最低賃金とどう連動していくかというと、やっぱり飲食関係や旅客関係にとっては非常に重しになりますよね。そのために何が必要かというと、より多くの内需を活性化させる。あるいは海外からの需要の取り込みなんかも当然あるんでしょうけど。そういった“需要を大きく伸ばす政策”が必要になってくると思うんですが、今は消費の低迷が大きなポイントになってくると思います。」(田中氏)
「はい」(寺島アナ)
「これはあくまで理想論ですけど、個人的には食料品の消費減税ではなくて一律の消費減税をするべきだったと思っていますが、だからと言ってどこかの国民民主党のように、自分たちの減税案が通らないから食料品の消費減税を反対しちゃうと、私自身も何を言ってるか分からない人になっちゃうのでね。飲食店などの外食産業に、食料品の消費減税が悪影響を与えるという説もありますが、そういったところも含めて丁寧な法案づくりや対策を進めてほしいと思います」(田中氏)
〈出典〉
最低賃金の目安決定、持ち越し 厚労省審議会、28日に6回目 | 朝日新聞(https://www.asahi.com/articles/ASV7W4CJ1V7WULFA027M.html)
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