「堀江由衣の天使のたまご」1000回記念直前インタビュー【第1回】

「堀江由衣の天使のたまご」1000回記念直前インタビュー【第1回】

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「堀江由衣の天使のたまご」(略称『天たま』)が11月26日の放送でいよいよ1000回目の放送を迎えます。この記念すべきタイミングで、堀江さんと番組構成作家の諏訪勝さんにこれまでの歩みを振り返っていただきました! 10000字以上にわたるロングインタビューを全3回にわたってお送りします!

 

インタビュー・文 水野寛(Rocket Base)


「堀江由衣の天使のたまご」1000回記念直前インタビュー 第1回

第1回は1000回目の収録を直前に控えた堀江由衣さんに今の心境を伺いました。声優の堀江さんにとって「堀江由衣の天使のたまご」という番組は多くのお仕事の中でどんな存在になっているのでしょうか。構成作家の諏訪勝さんと一緒に、番組の歴史を振り返りながら、堀江さんとラジオの関係を紐解いていきます。

 

――1000回という長寿番組になりますが、堀江さんのお仕事の中で「天使のたまご」というラジオのお仕事は、どんな存在になっていますか?

 

堀江 「どんな存在……そうですね、難しいですけど、普段のお仕事が声優という仕事なので、台本があって喋ることが多いので、そんな中、台本も特になく、まあ、ありますけど(笑)」

諏訪 「あってないような台本が」

堀江 「いやいやいや。割と台本のまま、諏訪さんの台本のまま喋ってますけど(笑)、自分の近況みたいなことを定期的に話す場というのはそんなにないので、自分のパーソナリティを知ってもらう……なんていうか、別に普段顔を出すわけでもないので、どういう人なんだろうということを知ってもらう場としては……知りたい人にとってはいいのかなって思いますね。大した話とかもしてないんですけど、近況とか、こんなことがあったとか、こんなこと思ったっていう話はちょいちょいしているので。あとはもう本当にスケジュール帳に毎週入ってくるからその通りに文化放送に来てるっていう感じですね」

 

――長く続けてこられた秘訣はなんだったと思いますか?

 

堀江 「秘訣はあんまりなくて、多分続けようと思っていない。一週一週、文化放送にお邪魔して30分喋って、ああだこうだ番組のこととかをちょっと相談したり、こういうコーナーがどうのこうのみたいなことを、ちょっとずつ変えながらやってきて。別に長くやろうみたいなことは全く思ってなかったですね。気がついたら900回になって。その時に初めて、あ、もうすぐ1000回か、1000回まではやろうぜ!みたいな空気になるっていう。そんな感じですね。最初から1000回なんて目指したら途中で心が折れそうじゃないですか。多分620回くらいで折れそう(笑)」

諏訪 「最初から1000回を目指すのは難しいね」

 

――番組放送開始当初と比べて、ここは変わったな、上手くなったな、などご自身の変化がありましたら教えてください。諏訪さんから見て、堀江さんのすごいところなども。

 

諏訪 「よく話題が尽きないなと思いますよね。お便りを読んで、それについて喋るとか。どんなお便りを見ても、ちゃんと何かエピソードを話すな、と思いますね」

堀江 「2、3年に一回は同じ話。同じ様なお便りを読んで、同じ話をしてるときがあります」

諏訪 「確かにそれはありますね。それでもよく話題が尽きないなって思います」

堀江 「でもそれ、ラジオの人はみんなそうですよね」

諏訪 「そうなのかな」

堀江 「私ならでは、の良いところはないんですか?」

諏訪 「堀江さんならでは……堀江さんはですね、毎週1本録り。1本録りなんだよね」

堀江 「そこ(笑)? 実は、私最近オンエアを聴くようになったんです。何を話したかを忘れちゃうようになったから。それで自分のラジオを初めてちゃんと聴くようになったんですけど、思ったよりは、ちゃんとトークになってて」

諏訪 「ラジオになってました?」

堀江 「なってました。もっと支離滅裂で、同じようなことを何回も言ってて、なんか変な話し方しちゃったなあと思ったときも、聞いてみるとそんなに気にならなくて。違うことを話すのを考えてるときも、適当に言葉が出るようになりましたね。っていうのは、良いこと?」

諏訪 「はい。この場とかもそうだけど。なんか本当に、その場その場で言葉が出るっていうのはありますね」

堀江 「別に収録だから喋りが止まってもいいじゃないですか。止めて考えてもいいんだけど、それが多分できないタイプで」

諏訪 「ずっと喋ってる」

堀江 「喋りながら、本当に言いたいことなんだったっけ、みたいなことはあります。これは何を言おうとしたんだっけ、『忘れちゃったなぁ』のときに、適当に喋りながらその『忘れちゃったなぁ』を考えてるんですけど。喋りながらやってるからあんまり思い出せなくて。まあいいかってなってると、何にも中身の無いことを喋ってた気がしちゃうんです。でもあとから聴くと、意外とそうでもないっていうか。ちゃんと話しているようには聞こえたりもするので。そういうことはちょっとずつ、できるようになってるんじゃなかろうかと」

 

――日常の出来事をすごく楽しそうにお話されているのが印象的なのですが、日々の暮らしの中での話題の見つけ方などがあればうかがいたいです。

 

諏訪 「なんかメモったりはしてなかった? ネタ帳みたいな」

堀江 「あはは、ないですね。すみません」

諏訪 「でも、堀江さんは瞬発力があるからね」

堀江 「なんかその都度その都度。あるときもあるし、動きがあるときはあるんですけど。このご時世の間はなかなか動けなかったですし。困りましたよね。でも基本的に生活がインドアなので。例えばバーベキューに行ってさー、みたいな話は私の口からはあんまり出てこないですね」

諏訪 「道に落ちているものの話とかはよくするよね。虫を見たとか」

堀江 「そうですね」

諏訪 「行き帰りの道の出来事とかね」

堀江 「この間もアライグマを見た」

諏訪 「(そんな話を聞くと)どこに住んでんのってリスナーは思うので。そんな大きな虫を見たりとか。たぬきだを見たって言ったら、どんな山道を歩いて帰ってんのって思ってるかもしれないよね(笑)」

堀江 「あんまり仕事ばっかりしてるときとかも結構きつかったですね。フリートークを…って言われてもずっと仕事しかしてないわ、みたいなときもあったし。あと、めっちゃ話したいことあるけどラジオで話す事ができなかったりとかっていう話もありますし」

諏訪 「情報公開のタイミングとかね」

堀江 「だからすごく難しいので。そういうときはあまりフリートークをせずに、すぐに……」

諏訪 「お便りを読む」

堀江 「お便りを読んで、答えさせていただいたりとかしてます」

諏訪 「リスナーのお便りの読み方、めっちゃうまいですよ堀江さんは」

堀江 「本当ですか、やったー。他のパーソナリティの人とかはどうですか……」

諏訪 「多分ね、僕が今仕事をしている中で一番うまい。お便りの読み方も、広げ方も」

堀江 「プロが言ってるわ。やったー」

諏訪 「これはもう間違いない」

堀江 「すごく嬉しい」

 

――具体的にどのような点が素晴らしいですか?

 

諏訪 「堀江さんは普通の人が見逃すようなところに疑問点を持つタイプなので。それがすごくトークに活きているのかなって思います」

堀江 「例えば?」

諏訪 「例えば……は、出てこない」

堀江 「でしょうね(笑)」

諏訪 「例えは出てこないけど、普通の人だったら受けて流すようなこととか、これっておかしいよね、みたいな風に引っかかるタイプなので。それって、何気ない日常が普通の人と違う風に見えているというか。そういうところがトークの蓄積となっているのかなと」

堀江 「あとあれが好きだから。あの、繰り返すのが好きだから。」

諏訪 「「天丼」(同じ内容のことを繰り返すこと)ね」

堀江 「そうそうそう、結構繰り返すのが好きだから、あえて繰り返したりもします」

諏訪 「堀江さん「天丼」、めっちゃ好きなんですよ」

堀江 「この間も、10年ぶりの「天丼」みたいなことしましたね。まあパート2なんですけど。自分のイベントで、10年くらい前にやったイベントの2を作ろうみたいな」

諏訪 「そうですね」

堀江 「繰り返すとか、シリーズとか。そういうのが好きですかね」

 

――いろいろなことをされてきたと思いますが、ハプニングや冷や汗をかくようなことってありましたか?

 

堀江 「あんまりないですね」

諏訪 「確かにあんまりないんですよね。病欠とかもないし」

 

――ラジオの中で堀江さんがツボってしまって笑いが止まらない、みたいなことが時々ありますが、そんな時はどうしていますか?

 

堀江 「結構笑っちゃうと止まらないタイプなんですよね。まあラジオの収録中は別に止めなきゃってことはないからいいんですけど。アフレコのとき私結構笑っちゃって止まらないときがあってそういう時は大変ですね。最近はアフレコの仕方も変わってるので、あんまりないんですけど、昔ドラマCDを録っていて、みんなで一緒にやってるときにずっと笑いが止まらなくなって、私のせいで何回もNGになるみたいなことがありました」

諏訪 「それは気まずいね」

堀江 「2回くらいあったかな。でもラジオはそんな急に真面目になるシーンもないので。笑うままにしてます」

 

第1回はここまでです。次回はこれまでの放送の中で、忘れられない回、出来事などを伺います!

 

>>「堀江由衣の天使のたまご」1000回記念直前インタビュー【第2回】

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堀江由衣の天使のたまご

堀江由衣の天使のたまご

金 25:00~25:30

大人気、天たま! 各コーナー2週に1回ぐらいのペースでお届け中! 天たまは、リスナーさんからのメッセージがないとあっという間に息絶えます。皆さんからの叱咤激励…

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