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ある画家の数奇な運命
吉田愛梨です。
今日のサキドリ最前線では１０月２日に公開される
映画「ある画家の数奇な運命」をご紹介しました。
ドイツ人の画家で現代美術界の巨匠
ゲルハルト・リヒターの半生をモデルに描かれた作品で
なんと１８９分の上映時間なんです。
このリヒターの作品に魅せられて、リヒターにつてもない状態で
ウェブサイトにあった住所に手紙を投函してアタックしたのが
フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督です。
２００６年に初めての長編作品「善き人のためのソナタ」で
アカデミー賞外国語映画賞を受賞したほか、
ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリー主演の映画
「ツーリスト」の監督としても知られています。
物語はナチス政権下のドイツが舞台。
主人公のクルトは大好きな叔母の影響で
子どもの頃から芸術に親しむ生活を送っていたんですが、
精神のバランスを崩した叔母が強制収容され、
当時の安楽死政策によって命を奪われてしまいます。
戦争が終わって、美術学校に進学したクルトは
そこで叔母の面影を持つ女性エリーと恋に落ち、結婚します。
でも彼女の父親こそ、元ナチスの高官、
叔母を死に追いやった張本人だったという、
残酷な運命だったのです。
東のアート界に疑問を持っていたクルトは
ベルリンの壁崩壊直前に
エリーと西ドイツへと逃亡。
そこでクルトは絵画の可能性を追い求めていきます。
私はこの絵画ができる過程を見て、とてもドキドキしました。
実は、リヒターのアシスタントをしていたアンドレアス・シェーンが
劇中の絵画を担当していて、名画誕生の秘話としても楽しめます。
美術ファンの方にとってもたまらない作品だと思います。
苦悩と悲しみを希望と喜びに変える主人公クルトの姿に
誰もが勇気をもらえるはずです。
１０月２日（金）より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー
ぜひスクリーンでご覧ください！
©2018 PERGAMON FILM GMBH & CO. KG / WIEDEMANN & BERG FILM GMBH & CO. KG
【斉藤一美 ニュースワイド SAKIDORI!】2020年09月28日 18:13
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