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お電話:パラ陸上 井谷俊介選手(SMBC日興証券所属)
今日は、パラ陸上のT64という義足のクラスの100mと200mで、アジア記録を持つ井谷俊介さんとお電話を繋ぎました。
井谷さんは、1995年生まれ。三重県尾鷲市のご出身です。幼い頃から鈴鹿サーキットに通い、プロのカーレーサーを夢見て大学生からカートレースに出場していましたが、今から4年前の冬にバイク事故で右足の膝から先を切断しました。その後、パラ陸上と出会うとすぐに頭角を現し、2018年のアジア選手権や去年の日本選手権で優勝。なんと、競技歴わずか10か月でアジア記録を樹立したという井谷さん。
「周りの家族や友人の存在が大きかった。励まして支えてもらえたから、負い目を感じずに前に進めた。最初、切断した時には世界で一番つらいのは自分と思ったけれど、周りの家族や友人が落ち込んでいる姿を見て『これは僕のせいだ。みんなを笑顔にするために頑張ろう!』と感じた。」
そこからは、笑顔の無限ループのように、良いほうに良いほうに進んだといいます。
先週末、熊谷で開催された日本選手権では200m優勝!しかし、おとといの100mで、井谷さんは得意の後半で伸びず、2位という結果に。おとといの敗戦を振り返り、「あっけにとられた。なんか一瞬で終わった感じで、負けるのも久しぶりだったし、何よりも普段通りの自分の走りが出来なかったのが悔しかった。タイムを見ると、前半の30mがすごく遅かったので、スタートの反応や、1歩目2歩目の動きがよくなかったのかも」と分析。
コロナ禍の外出自粛期間中は地元・三重の砂浜や公園の芝生で走り込み、義足を引き上げる力を高めました。「自分はまだ、延期になった東京パラの内定が取れていない。まずはこのシーズン、年明けからも頑張って内定を取り、メダル争いに食い込めるように!」と意気込みを語ってくださいました。