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第896回:自民党総裁選挙、告示
今動いているニュースを様々な角度から深く掘り下げる『ニュースオフサイド』自民党の総裁選挙が告示され、石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長の3人が立候補しました。
まずは、共同記者会見を取材中の山本カオリ記者のレポートです。手元に用意した原稿を1番見なかったのは岸田氏。ときどき目を落としていたのが石破氏。ほとんど下の原稿を見てしゃべっていたのは菅氏だったとか。届け出順に、石破氏・岸田氏・菅氏の声をお聴きいただきました。気になる安倍路線の継承に関しては、菅官房長官・・・「最大限評価して、安倍路線をしっかり守る。」岸田政調会長・・・「外交面を評価はしたものの、ケースバイケースで。」
石破元幹事長・・・「安倍総理の【あ】の字も出さず。」とのこと。
続いて、今回の総裁選を若者はどう見ているのか?渋谷で街行く若者に西村志野記者が話を聞いたところ、新しい総裁を決めることは知っていたが、今日が告示日だということ知らない人がほとんど。立候補した3人の名前をきちんとあげられたのはたった一人だけでした!石破さんをイシバシさんと間違えていたり、ニュースで名前をよく耳にする二階さんのことを二階堂さんと勘違いしていた人も...。そんななか、やはり"令和おじさん"こと菅官房長官は認知度が高かったようです。
政治アナリストの伊藤惇夫さんによると「これまで大本命だった岸田さんがレースから後退し、岸田さんじゃ石破さんに勝てないんじゃ...という雰囲気が流れ、二階さんが動いた。各主要派閥が勝ち馬に飛び乗り合戦をした様相。」とのこと。また、「これまでは一切やる気はない・かみさんが絶対反対だと言っていると話していた菅官房長官には、個別政策でいろいろとやりたいことがたくさんあって、総理の立場ならば出来るかもしれないと考えたのかも。異論を排除して、ポストを分け合う権力構造を壊したくないという思いも絶対にあったと思う。菅さんの圧勝が政権基盤を固めることにつながる。」と語ってくださいました。
コメンテーターの小西さんは「国民も全党員も参加できるわけじゃない。虚無感と幻滅感。演説はみんな下手だね。まー、石破さんが1番マシかな。」とバッサリと斬りました。
「今」を切り取る『きょうのナマチュウ』今週は「世界各地のコロナ事情」と題して、日本ではあまり報じられていない新型コロナウイルスの世界各国の最新事情を紹介しています。
2日目はアルゼンチンから。
スペイン語通訳で撮影コーディネーターの相川知子さんにお話を伺いました。当然のことながら、南半球のアルゼンチンは、日本とは6ヵ月反対で今日は12度くらいだそう。相川さんはとても明るくお話してくださっていましたが、観光客も出張者の方も来られないこのコロナ禍で仕事も無しの状況が続いていました。ようやく最近、遠隔通訳というのでマイクを使ってしゃべることが出来るようになったといいます。
政府は、3月15日から学校閉鎖。そのすぐあと20日からは外出制限令が出され、今日で171日目を迎えました。9月20日までとされていましたが、おそらくは延長するようです。「南米の中では、かなり厳しい(感染防止策をしている)と思う。12~3月までが夏休みで、ルーツをスペインやイタリアに持つ人々が里帰りをし、そこから戻った人から感染が拡大した。感染者数は累計で48万超え。4000万の人口で、1日1万人以上の感染者が出ており、多いと言わざるを得ない。」と現状について語ってくださいました。「手洗いもしないし、ハンカチなんて持ってないのが普通だったアルゼンチン人が、マスクが飛沫防止に効果があるという日本の情報なども取り入れている。これまでマスクをしている人は大病をしている人くらいだった。マスクをつけることで、病気があるから気を付けようねって意識する。そういう意味合いでもマスクは重要なんだと思う。」ほかにも医療提供体制や国民の貧富の差のお話なども具体的にお話してくださいました。
『SAKIDORIニュースパレード』石川真紀キャスターが、報道スポーツセンターから『ニュースパレード』の主な項目を紹介。そして、被災地応援プレゼントの2日目は、今年7月の大雨で飛騨川が氾濫した岐阜県下呂市です。
郷土料理「鶏ちゃん」専門店「杉の子」の女将・斉藤順子さんにお話を伺いました。
プレゼントは、「冷凍味付き鶏ちゃん」を2名様に。
国際ジャーナリストの小西克哉さんが語り下ろす『今日のオピニオン』テーマは「トランプが負けを認めなかったらどうなるの?」アメリカ大統領選が本格的に始まりました。今年の春、トランプ大統領はFOXテレビのインタビューで「もしも選挙に負けたときに負けたと認めるのか?」と問われ、「はいとは言えない」と回答。実は4年前にも「保留」と答えているトランプ大統領。負けても認めず、不正投票の異議申し立てをしたりすることが予想されるそうで、今、アメリカでは、この件に関して様々な議論がされているといいます。本当にそうなった場合に、アメリカの政治ライターが考えた3つのシナリオ・シミュレーションを紹介してくださいました。
『SAKIDORIスポーツ』松井佐祐里 アナウンサーが、「プロ野球とサッカーのJリーグは、新型コロナ感染拡大防止のため、今月末まで最大5000人とされている観客数の制限について、緩和を求める要望書を西村経済再生担当大臣に提出」など今日のスポーツニュースをお伝えしました。
『ニュースパレードアネックス』一昨年、目黒区で当時5歳の船戸結愛ちゃんが虐待され死亡した事件で、保護責任者遺棄致死の罪に問われた母親の優里被告をめぐる裁判。東京高等裁判所は今日、懲役8年とした一審の東京地裁の判決を支持し、弁護側の控訴を棄却しました。
判決公判を取材した吉田涙子記者。母親として結愛ちゃんを病院に連れていくことも出来た、暴行している夫に対し「やめて」とは言うもののそれ以上の行動をとらなかったなどが判決が覆らなかった理由となりました。今日の判決公判には姿を見せなかった優里被告、上告はしないということです。
【今日の1曲】 島唄 / THE BOOM -
お電話:パラ陸上 井谷俊介選手(SMBC日興証券所属)
今日は、パラ陸上のT64という義足のクラスの100mと200mで、アジア記録を持つ井谷俊介さんとお電話を繋ぎました。
井谷さんは、1995年生まれ。三重県尾鷲市のご出身です。幼い頃から鈴鹿サーキットに通い、プロのカーレーサーを夢見て大学生からカートレースに出場していましたが、今から4年前の冬にバイク事故で右足の膝から先を切断しました。その後、パラ陸上と出会うとすぐに頭角を現し、2018年のアジア選手権や去年の日本選手権で優勝。なんと、競技歴わずか10か月でアジア記録を樹立したという井谷さん。
「周りの家族や友人の存在が大きかった。励まして支えてもらえたから、負い目を感じずに前に進めた。最初、切断した時には世界で一番つらいのは自分と思ったけれど、周りの家族や友人が落ち込んでいる姿を見て『これは僕のせいだ。みんなを笑顔にするために頑張ろう!』と感じた。」
そこからは、笑顔の無限ループのように、良いほうに良いほうに進んだといいます。
先週末、熊谷で開催された日本選手権では200m優勝!しかし、おとといの100mで、井谷さんは得意の後半で伸びず、2位という結果に。おとといの敗戦を振り返り、「あっけにとられた。なんか一瞬で終わった感じで、負けるのも久しぶりだったし、何よりも普段通りの自分の走りが出来なかったのが悔しかった。タイムを見ると、前半の30mがすごく遅かったので、スタートの反応や、1歩目2歩目の動きがよくなかったのかも」と分析。
コロナ禍の外出自粛期間中は地元・三重の砂浜や公園の芝生で走り込み、義足を引き上げる力を高めました。「自分はまだ、延期になった東京パラの内定が取れていない。まずはこのシーズン、年明けからも頑張って内定を取り、メダル争いに食い込めるように!」と意気込みを語ってくださいました。