東京オリンピック延期決定で、今後予想される課題をサキドリした『ニュースオフサイド』
スポーツライターの生島淳さんには、124年の歴史で初めての延期が選手に与える影響について伺いました。
「30代の選手たち、スポーツ界ではベテランの領域に入った選手のピークが過ぎてしまう。今年の夏を集大成にしようと思っていた選手たちに、1年は酷。福原愛さんが呟いた「1年か・・・」これはよく選手の気持ちを表していると感じた。人生もう一度向き合い直すくらいの影響。突発的な事態なので、ルールを柔軟にすべき。」
西村志野記者は、オリンピックに出場する世界各国の選手の合宿地・直前キャンプ地となっている自治体=ホストタウンである東京都杉並区の永福体育館からレポート。
こちらでは7月14日からイタリアのビーチバレー代表チームが事前合宿する予定でした。
サラサラなのに、風に飛ばされにくいという砂が使われたビーチコートは、およそ1億円ほどかけて整備。
通常の稼働率は6割、夏は8割。今月いっぱいは、新型コロナウイルス感染対策でお休み中です。
杉並区 区民生活部 文化・交流課 オリンピック・パラリンピック連携推進担当課長の大澤章彦さんは、「7月を目標にやってきたから残念ではある。延期されたオリンピックがいつ行われるかが決まったら、また事前キャンプをどう行うのか調整するということになる。イタリア、ウズベキスタン、パキスタンの文化の紹介もしていきたい。」と語ってくださいました。
政治やビジネスが絡む祭典でもあるオリンピック、共同通信社元編集局長 後藤謙次さんの解説によると「東京オリンピックは、安倍総理が自ら演説して招致を実現した最大のレガシィ。だから、どうしても自分の任期中に終えたい。延期はまさに政治的な判断。
1年後となれば、政治的空白期間が生まれ、ポスト安倍という動きもピタッと止まってしまう。感染拡大で緊急事態宣言の発令もあり得る今、解散はリスク多し。政治は動かず、戻らず、じっとしているだろう」との見方です。
「今」を切り取る『きょうのナマチュウ』も新型コロナウイルスに関連する話題でした。
まずは、聖火リレー 中止、一夜明けた福島県の様子を佐々木瞳記者が、いわき市アクアマリンパークからレポート。
復興に向けた展示は予定通り行われていましたが、セレモニーは縮小。聖火は壇上で強く燃えていました。
この聖火を一目見ようと、長蛇の列。訪れた方からは、オリンピック延期について「これだけ世界中騒いでいるから、やむを得ない」、「アスリートはかわいそう」など残念がる声が聞かれる一方で、「そもそも復興にはどう続くんだろうか」という意見も聞かれたそうです。
▼聖火の写真撮影に集まった大勢の人たち。消毒を行ったり、1m以上あけて並んだり、1組15秒で撮影するように制限。
世界で感染は拡大しています。死者が2000人と、世界で4番目に多い
イランのラフマーニ駐日大使が今日、日本記者クラブで会見を開きました。
取材したのは細木美知代記者。会見では感染者が2万7000人を上回っていることや、政府関係者も23人が感染したことなどの感染状況が説明されました。歯止めはかからず、厳しい状況は続きそうです。
そして、感染者が増え続けているアメリカ。
ハワイ州でも25日から外出禁止令(住民・観光客ともに)、26日以降にハワイに到着した人は14日間の隔離が義務付けられることになっています。
ホノルル在住ジャーナリストの富田幾子さんに現在の様子を伝えてもらいました。
およそ2週間でさまざまな対策が講じられていて、大学はオンライン講義になり、勤務もリモートで行われているとのこと。
各ショッピングセンターや映画館も閉鎖。レストランはテイクアウトのみ。
アラモアナもガランとしています。もくもくとエスカレーターの消毒作業をするスタッフが印象的だったそう。
報道スポーツセンターからお届けする、石川真紀キャスターの『SAKIDORIニュースパレード』
今日は、「新型コロナウイルスに感染し陽性と判明したタレントの志村けんさん、肺炎治療中」のニュースをお伝えしました。
国内で著名芸能人が公表したのは初めて。出演番組も多い志村さんですが、すでに濃厚接触者の割り出しは済んでいて、接触者は自宅待機をとっているということです。大病を繰り返していることと、70歳という高齢とあって心配ですね。
▼『ニュースパレード』後の真紀さん。お疲れ様ですー
コメンテーター 文筆家・古谷経衡さんの『今日のオピニオン』
テーマは「100ワニ炎上」
Twitterで連載され話題となったきくちゆうきさんによる4コマ漫画作品「100日後に死ぬワニ」。
100日目を迎え間髪入れずに、書籍化・映画化・曲まで発売と、どんどんと出てきたことで、「某広告代理店の策動があったのでは」、「最初から決まっていたことなんだろう」、「金もうけ主義に騙された」と101日目に大炎上となってしまいました。
25年くらいアニメ・漫画オタクをしてきた古谷さんから言わせれば、これまでも突発的なブームが起きて作品が映画化されるなどは珍しいことではなかったそう。
期待して見に行った『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』が半分は総集編だったことや『カウボーイビバップ』の半分はテレビ放送、半分はOVAを買ってくださいというやり方だったことなどを紹介。
「それでも誰も炎上しなかった。ここ20年~25年で日本は衰退し、めざとく儲けちゃいけないんだって嫌儲思想・デフレマインドがしみついたんだと思う。それに、〇〇日後に死ぬって言ってやってきたんでしょう?そんなの『宇宙戦艦ヤマト』がやってきたやつじゃん。Twitter漫画としては良く出来てるかもしれないけど、100ワニはそこまですごくない。面白いし、ほのぼのするし、かわいい。でも、広告代理店が乗り上げてきてどうこうするほどの作品でもない。みんな、冷静になろう。そして、大友克洋さんの『童夢 』を見よう。」と語りました。
『SAKIDORIスポーツ』担当は槙嶋範彦アナウンサー。
今日は、沖縄に誕生したプロ野球 チーム「琉球ブルーオーシャンズ」の話題を取り上げました。
お電話を繋いだのは、監督に就任した清水直行さん。
「琉球ブルーオーシャンズ」は、ほかのプロチームとは異なり、リーグに所属しない中で活動しています。元ベイスターズ・ホークスの吉村裕基選手や元スワローズの中村恭平投手など何名か実績のある選手も在籍していますが、新型コロナウイルスの影響で試合が出来ないので調整は大変だといいます。
球団としては今後さらなる球団拡大、そして選手たち個人としてはNPBに戻る、ドラフトでピックアップされるようアピールすることが目標です。
▼「なんで今まで沖縄にこういうチームがなかったの?」と、まともな質問をする古谷さんに逆にびっくりするスタジオメンバー。
『ニュースパレードアネックス』
厚生労働省が、新型コロナウイルスの感染拡大で収入が減った個人事業主らを支援する個人向けの貸付制度の申請の受付が今日から始まりました。
築地場外市場で事業者さんたちの声を取材した伊藤佳子記者に、生活福祉基金「緊急小口資金・総合支援資金」の特例貸し付けとはどのような制度でどんな手続きが必要なのか伝えてもらいました。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休業や失業で収入が減少し生活の維持が困難な世帯に対し、無利子・連帯保証人なしで県内の全市町の社協で実施するというもの。受付期間は7月末まで。
問い合わせは各市町の社協、または県社協福祉支援課となっています。新型コロナウイルスのクラスター防止のためにも、まずは電話で相談を。
『SAKIDORIクリニック』
本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生がしてくださったのは、「新型コロナウイルス、家庭でやるべき健康対策」というお話。
収束への考え得るシナリオを5つ挙げた上で、私たちが出来ることとして、感染を防ぎながらのストレスコントロールを紹介。LINEなどの文字情報よりも電話の方が脳を優しく刺激。今こそ電話で会話のキャッチボールを!相槌も打った方が良い効果が期待できるそうですよ。
【今日の1曲】 NANA / チェッカーズ