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第769回:新型インフルエンザ等対策特別措置法
気になるニュースを先取りする『ニュースオフサイド』は「特別措置法、成立へ ~ 施行後の問題点は?」。
新型コロナウイルスの更なる感染拡大に備えて、緊急事態宣言を可能にする「新型インフルエンザ等対策特別措置法」の改正案が、参議院本会議でまもなく可決する見通しです。
国会で取材中の山本カオリ記者によると、粛々と可決まで行われると思っていたところ、過去の答弁と異なっているところがあり、それが「緊急事態宣言が出た際、首相から必要な指示を受ける指定公共機関に民法テレビ局は指定されるのか」ということでした。情報統制の危険性もある今回の内容、宮下副大臣は「指定しうる」と発言しましたが後に撤回。最終的には西村大臣が「民法テレビ局等は指定しないこととしている」と発言し収まりました。
そして、街の人はこの一連の国会の動きをどう思っているのか、新宿駅南口から細木美知代記者が伝えてくれました。
「いつまで続くのか...仕方ないのかな」といった声が大半を占める一方、「自粛したら経済が混乱する!」と強く現状を嘆く声も聞かれました。また、10代の4人にインタビューしたところ、現在も変わらない生活を送っているそうで、施設側や運営側が止めたら気を付けるかなといった意見でした。
懸念される緊急事態宣言について、今後野党はどのように政府の動きをチェックしていくのか、立憲民主党の川内博史衆議院議員にお話を伺いました。
もしも安倍総理が緊急事態宣言を出した場合、具体的にどのような点に問題があるのか。川内議員は、「総理はその前からイベントの自粛や全国休校を要請したが、これは法的根拠に基づいていない。出された場合、国民の自由や権利が制限され、日常生活に悪影響が出る」とし、「子育て世代に3万円給付ではなく、1世帯ごとにもっと多くの金額を給付しなければ意味がない」とお話してくれました。
今を切り取る『きょうのナマチュウ』は、2つのニュース。
まずは、「トランプ大統領、東京オリンピックの延期に言及」。
トランプ大統領が私見ではありますが東京オリンピックを1年延期した方がいいと述べたことについて、国際ジャーナリストの山田敏弘さんは、「政府内部で手に負えなくなることを想定して関係各所に話をしていることがトランプ大統領の耳にも入ったのだろう」とし、すでにアメリカでは選手が移動するユナイテッド航空やホテルなどには様々な可能性を踏まえて準備するよう通達が出ていると取材した内容を話してくれました。IOCに決定権があるとは言え、収益の4割が放送権のため、放送権を持つアメリカのNBCユニバーサルの意向も反映されそうです。
そして、もうひとつは「ぽかぽか陽気続く東京都心、きょう桜の開花宣言は出たのか?」。
観測以来、最も早い開花宣言になるのではと、標本木のある靖国神社から吉田涙子記者が様子を伝えてくれました。
標本木の周りには、開花宣言されるのでは・・・と多くの方が集まっています。
しかし、今日は開花宣言ならず・・・!!!
2輪ほど咲いていましたが、開花宣言といえる数には達していませんでした。訪れた方々は気象庁の方の言葉に「あぁ~」と残念そうな声が挙がりましたが、ほっこりとひとつになった会場には笑いもありました。開花宣言はお預けとなりましたが、近いうちに宣言がありそうです。
『SAKIDORIニュースパレード』は、報道スポーツセンターから石川真紀キャスターが担当。ニュースパレードでお伝えする主な内容を紹介しました。
今日は、関西電力の幹部らが金品を受け取っていた問題で、調査していた第三者委員会による調査報告が出されました。当初は受け取っていた人物は20人とされていましたが、報告には70人と人数も増えました。また、その額も3億5千万を超えたといいます。
今回、このように人数と額が膨らんだことについて、理由は2つあります、1つ目は、調査対象を広げたこと。部門外の社員やOBにも聞き取りが行われました。そして、2つ目はメールを復元して情報を集めたこと。そのため時間はかかりましたが、多くの情報を元に今回の調査結果に至ったということです。
このような人たちが原発事業を担っていると思うと怒りが込み上げる案件です。
経済ジャーナリストの荻原博子さんが語りおろす『きょうのオピニオン』は「もうモラトリアムレベルの災害です」。
モラトリアムとは、「猶予をあたえる」ということ。経済だと、借金の返済を延ばすという意味になります。過去に日本ではスペイン風邪と、関東大震災、そして昭和恐慌が4年ごとに起こり、経済が厳しくなりました。その時に出されたのがモラトリアムです。
荻原さん曰く、今回の新型コロナウイルスはすでにモラトリアムのシステムが出されてもいい状況であり、中小零細企業が倒産しないために、地場の産業を支える金融機関を集中して潰さないようにすることが大切だと力説しました。そのために、現在銀行は共倒れを恐れてお金を貸すのを渋っていますが、安心してお金を貸せるように政府が支えてあげるべきで、雇用を守ることが安心に繋がるとお話してくれました。
今日の『SAKIDORIスポーツ』は、長麻未アナウンサーが担当。
取り上げたのは、「センバツ高校野球中止の影響」について。本来ならば、今日は組み合わせ抽選会を行う予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で中止となってしまいました。今日は、甲子園球場のすぐ東側にある旅館「甲子園ホテル夕立荘」の社長、島田昭一さんにお話を伺いました。
島田さん曰く、「無観客だと思って準備していたので中止は驚いた。もちろんホテルのキャンセルでひどい状態。金額的には従来の80%、悪かったら90%マイナスになる」と現在の状況についてお話してくれました。
1951年から選手たちを受け入れてきた島田さん、宿泊してくれる選手たちを孫のように思っていて、今回について「初めての経験だからどう言葉をかけていいのか大変難しい。今後、練習試合を甲子園でさせてあげられないか」など、選手たちへの想いも語りました。
伝えきれなかったニュースを掘り下げる『ニュースパレードアネックス』。
今日は、30年ぶりとなる大きな下げ幅を記録した株価について。証券取引所前から竹田有里記者が伝えてくれました。終値を示した電子版の前には険しい表情をした投資家の方々が多く、新型コロナウイルスによるパンデミック宣言やトランプ大統領による渡航制限などが株価にも大きく影響していると考えられます。
現在の心境を証券マンたちに伺うと「売る予定はない。2、3ヶ月で戻ると思うから」、「バブルのときより悪いよね」、「今後オリンピックもわからない。下がり切ったところで買おうかな」といった声が聞かれました。今回は、リーマンショックとは異なり短期間での急落で、リーマンショックで下支えしてくれた中国から発症してしまったことなど、違いについても説明してくれました。
『世の中SAKIDORI』は、ビジネスサキドリ。
今日は、ニュースサイト「nippon.com」のチーフエディター、持田譲二さんに、「マンションの大規模修繕工事の闇」というテーマで伺いました。
マンションの大規模修繕費用は、規模や世帯数によって変わりますが、タワーマンションの場合、高額だと10億円ほどかかることもあるそう。1世帯あたり毎月1万円ほど積立金がかかっていると言われています。しかし、時がたつにつれてその額は値上げされていて、その理由に工事会社の談合により高い価格で工事が行われているからということでした。(全てのマンションがそういうわけではありません)
持田さんが取材したところでは、入札に参加した6社が同じような価格を提示しており、不思議に思った管理組合が他の業者で入札をやり直したところ4千万も安くなったこともあったそうです。他にも設計会社や管理会社も工事会社と結託して値段をあげていたケースもあり、闇を感じます。
騙されないためにも、管理会社任せにせず、住民同士で仲間をつくり、工事会社や設計会社を変えるよう動くこともありだそうです。現在、マンション問題のNPO法人なども存在するため、こうした場所を頼ることでいい業者を紹介してもらえるかもということでした。
【今日の1曲】 風に吹かれて / ボブ・ディラン
今週もお聞き頂き、ありがとうございました!
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こんにちは!
西川あやのです!
今日は、
新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案
トランプ大統領が語った「東京オリンピック、1年延期」
最も早い開花宣言になるのか、靖国神社からの中継荻原さんが語り下ろしたオピニオンは、
「もう、モラトリアムレベルの災害です。」毎日コロナウイルス関連のニュースが続きますが...
要請の段階で自ら行動を制限するところや、
こんなときでも桜の開花を気に掛ける日本人は、実直であり風流ですよね。
国民性というものはあるなあと感じました。