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第751回:スペシャルコメンテーター小西克哉さんを迎えて
スペシャルウィーク2日目は、火曜レギュラーコメンテーターの石田純一さん&スペシャルコメンテーター国際ジャーナリストの小西克哉さんでお届け!
今動いているニュースを様々な角度から深く掘り下げる『ニュースオフサイド』は、今日も新型コロナウイルスに関するニュースです。田中正史記者に、昨日から今日にかけての新型コロナウイルスに関する情報として、クルーズ船の下船を明日から開始することや、WHOが発表した「新型コロナウイルスの致死率」に関する情報をまとめてもらいました。致死率は2%、SARSやMERSほど致命的ではないとのこと。病院での感染者が出た和歌山県湯浅町は、醤油の発祥の地として知られていて、中国からの観光客も数多く訪れます。
天保12年創業、湯浅醤油の老舗、株式会社「角長」の加納誠社長に、現在の様子を伺うと普段と全く変わりないそう。「病院からもけっこう離れているので、みんなバタバタしている感じではない。これから影響が出るかどうか心配はしている。」ということで、アルコール消毒の慣行やマスク着用などの対策をしながら、お仕事をされているとお話してくださいました。
厚生労働省が公表した「検診や受診の目安」について、医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は「問題が多い。どなたが受診を受けるかを政府が決めるなんて。風邪と全く区別がつかないので患者さんは不安。」だと指摘。日本での感染の拡大は、中国で拡大したらある意味、こうなっても致し方のないことで、ゼロには出来ないので、ある程度広がるスピードを落とすしかないといいます。「全国でウイルス検査が受けられるよう、早急に整備を進めて、これが出来れば、連鎖してどんどん出来ることが増えていく。感染者が増えていないのだから、東京マラソンやオリパラだって大丈夫だって、エビデンスを持って言うことが出来る。初めから民間に任せればできたはず。中国は1カ月で大量のデータを収集した。日本は検査しないでデータなしで何が出来るのか?」と訴えました。小西さんも「本当に能力のある学者が集まってやってんの?民間をなめてる。」
「今」を切り取る『きょうのナマチュウ』小泉進次郎環境大臣が、長男誕生からおよそ1カ月で12日分の育児休暇を取得したことを明らかにしました。政府は、子供が生まれた男性の国家公務員に対し、1ヶ月以上の育児休暇の取得を促す取り組みを4月から始めますが、男性の育休取得は変わるのでしょうか?
まずは国会から、奥山拓也記者。昨日の小泉環境大臣の冒頭挨拶を紹介し、先月17日の長男誕生から、時短勤務や休日の地元行事を休んだりしながら、予定を上回って取得できていることなどを伝えてもらいました。
西村志野記者は、ららぽーとのある豊洲周辺でインタビュー。
今日は、お子さん連れの男性も多かったようです。会社の制度自体はできているが自分は育休取得しなかったという方、申請をしてから何週間も時間がかかって、とってみなきゃわからないこともあるなと感じた方、自分のペースで奥さんもきちんと休めるように気を付けている方、色々なお話を聞くことが出来ました。30代の女性は、「「取るだけ育休」という話も聞くけれど、形だけでも育休を取らないと何も始まらないから、まずは取って!」という声も。インタビューにも出てきた「取るだけ育休」。今、巷で増えているそうなんです。人事労務コンサルタントで社会保険労務士の佐佐木由美子さん解説していただきました。「取るだけ育休」とは、その名の通り、育休を取るだけで、家事や育児に費やす時間が1日2時間以下という、ポーズだけで家事も育児もやらない夫の実態からきています。4000人の母親へアンケート調査を行い、そのうち夫が育休をとった500人からは「家でダラダラするだけ。結局、家のことは私。」「赤ちゃんと旦那の世話で倍、大変!」などのネガティブな意見も聞かれたとか。「僕はゴミ出しはやりますよ!」という一美キャスターに、「急に家事や育児をやったことがない人がやっても無理。ゴミ出しは家事じゃない!」と佐佐木さん。男性の育休取得率は6.16%と非常に低く、これを上げるには、「取りやすい雇用環境整備と管理職の意識・考え方を変える働きかけが必要。」上司が部下に育休を取らせることが評価される企業も徐々に出てき始めているというお話もしてくださいました。
石川真紀キャスターの『SAKIDORIニュースパレード』▼小西さん&真紀さん&びんさんをパチリ!以前、文化放送の朝ワイド番組をやっていたメンバーです。さて、スペシャルウィークの今週は、恒例となりました被災地応援プレゼント企画実施中!2日目は、東日本大震災で大きな被害を受けた、宮城県名取市の閖上地区。
かまぼこを製造・販売する株式会社「佐々直」常務取締役 佐々木悠輔さんにお話を伺いました。プレゼントは「佐々直のかまぼこセット」を2名様に。
スペシャルコメンテーター 国際ジャーナリスト・小西克哉さんの『今日のオピニオン』テーマは「ハリウッドの救世主『パラサイト』」格差を描いた作品では『ジョーカー』も評価されていますが、小西さんは「『ジョーカー』は、アメリカのメディアが格差を表面的に扱う批判を用いてみたり、「あ~、またこの手か」と、ストーリーが読めてしまってがっかりした部分もあった。」そう。一方で、韓国の格差を描き、アカデミー賞4部門を受賞した『パラサイト』は、「コメディにするには難しいテーマなのに、言葉の依存無しで笑えるところが素晴らしい!貧しい人が貧しい人を蔑む、いがみ合い。多層的な描き方で、先が読めない展開だった。」と絶賛しました。日本の是枝裕和監督の『万引き家族』、イギリスのケン・ローチ監督の『家族を想うとき』も格差をテーマにした作品です。それぞれの国のことを、それぞれの監督の個性で、微妙なタッチで描いていると紹介してくださいました。
『SAKIDORIスポーツ』担当は、寺島啓太アナウンサー。3年連続ホームラン王なるか!?埼玉西武ライオンズの山川穂高選手について取り上げました。2018年、2019年と2年連続のホームラン王も、昨夏は自身が語るように「ホームランに固執しすぎた」ことで不振となってしまいました。しかし、オフには、森友哉選手らと沖縄で自主トレに励み、打撃フォームを改造したといいます!3年連続ホームラン王となれば、6人目。しかも3年連続40本以上となれば、王貞治さん、野村克也さんに次ぐ、史上3人目の偉業達成となります。▼「三冠王もありうるんじゃない!?」と石田さんも期待!
『ニュースパレードアネックス』新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が世界や日本の企業業績に影を落とし始めています。
GDPが5四半期ぶりのマイナス成長となった日本では、中国からの観光客減少に加え、製造業では部品の供給が滞り、一時停止する工場も出ています。そんな中、今日午後、経済同友会に定例会見が開かれました。
取材したのは伊藤佳子記者。経済同友会の櫻田謙悟代表幹事は、今後の景気について「全体としては弱含んではいるが、景気がズドーンと落ちてくるとは見ていない」と述べました。また、企業としてはテレワークを推進することが感染防止につながるとも。五輪前の練習の意味でも、前倒しで始めている企業も出てきているそうです。【今日の1曲】 Hammer To Fall / QUEEN -
お電話:車いすラグビー日本代表・アシスタントコーチ 三阪洋行さん
今日は、東京パラリンピックで金メダル獲得が期待される、車いすラグビー日本代表のアシスタントコーチ・三阪洋行さんにお電話を繋いでお話を伺いました。
三阪さんは38歳。高校時代に部活のラグビーの練習中に頸椎を損傷し、車いす生活となり、その後、車いすラグビーと出会い、日本代表に。アテネ、北京、ロンドンと3大会連続でパラリンピックに出場。引退後は日本代表のアシスタントコーチとして、4年前のリオデジャネイロ大会で銅メダル獲得に貢献。今、東京大会に向けて、日本代表を支えています。日本代表ヘッドコーチであるケビン・オアー氏のサポートをするのが、アシスタントコーチのお仕事。「彼(ケビン)のやりたいことを、彼が思うのと同じように理解して、スムーズに出来るようにすることが仕事。同じ考えを持ちながらも、違う視点でも見てみる。100%英語が理解できるわけではないが、彼のニュアンスをうまく伝えられるように、コミュニケーションをとってきた。そこにプラス、選手時代の考え方を伝えてもいる。」という三阪さん。他国では、健常者でヘッドコーチをされている国もあるそうで、そういう意味でユニバーサルスポーツだと感じるといいます。「選手としての経験もあり、ありがたいことに4年前にパラリンピックでメダル獲得も。葛藤しながらコーチングしている部分もあるが、経験を活かして発言できているんじゃないかなと思う。」チームメイトの関係から、コーチとしての関係に変わってからの信頼を築くのは1番難しいものだったともおっしゃっていました。
パラリンピックまで半年。来月12日からは代々木第一体育館で、「ジャパンパラ車いすラグビー競技大会」が行われます。
東京パラリンピックと同じ会場で戦うということで、「トップ4と戦えるのは本当に貴重な機会。半年後を見据えたうえで、課題にチャレンジして、そこを強化することにフォーカスを当ててやっていきたい!」と意気込みも聞かせてくださいました。三阪さん、ありがとうございました! -
「取るだけ育休」になってはいませんか?
こんばんは!竹田有里です。
今週スペシャルウィーク火曜日は、国際ジャーナリストの小西克哉さんでした。小泉環境大臣が1ヶ月で12日間の育休を取得し、注目が集まる男性の「育児休暇」。
日本の男性の育児休暇取得率は、2018年度でも約6%と、女性の80%超え(2018年度)と比べると差は歴然です。しかも、育休を取得した男性のおよそ3人に1人が、1日あたりの家事育児時間が「たった2時間以下」という調査結果も!
育児以外何してんの?というと、ダラダラしている男性も多いとのこと...
休みを取るだけの育休のままでは、いくら義務化されても女性たちの負担は、パートナーの面倒も見ないといけず
増える一方です。社会保険労務士の佐佐木由美子さんによると、育児休暇取得アップには、
具体的にはパタハラの根絶はもちろん、男性の育休取得可能な職場を作っていくことが大事だといいます。私の知人で、産後うつを発症した女性もいました、
鬱のピークを迎える産後2週間では、4人に1人が産後うつを発症しているという調査もあり、パートナーの支えが不可欠です。小西さんは、家庭ではいざ育休で家事をしろとなると急には無理なので、自発的に日頃から家事の参加が必要だと話す一方、
政府の取り組みとしては、法人税引き下げの際に、育児休暇取得率向上の企業のインセンティブとして、
同時に行うべきだったと指摘しました。
政府は「女性活躍推進」と謳っているなら、女性に焦点を当てた施策を講じるべきですし、
企業側は、人材不足が深刻化する中、育児休暇の環境作りは将来の社会保障の担い手確保となり
持続可能な社会の実現にも繋がるのはないでしょうか。
とはいえ、自分に置き換えてみると、夫が勤める会社ではまだ男性の育児休暇取得率は低く、
なんとなく『ワンオペ』になるような気配ムンムン...
ならば、今から家事をしっかり担ってもらえるよう頑張ってもらわねば!(ゴミ捨て以外)
明日のサブキャスターは、水谷加奈アナウンサー、
スペシャルコメンテーターは、山崎拓さんです。お楽しみに〜
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自腹の取材旅は最高だ!
同僚の記者から「自腹でいいので〇〇の現場に行かせてもらえませんか?」と言われることがある。特に大きな地震や台風被害、日本を震撼させるような事件が起きたときだ。
一応、管理職なので、「う~ん、もしものとき、労災問題が出てくるからなあ」と二の足を踏んで見せるのだが、内心、「記者としてえらいなあ」「放送にたずさわる人間なら、現場、見たくなるものだよね」と拍手を送っている。
実際、出張で取材に行くと、現地でのアポイントや生中継が気になり、予定をこなすので精一杯になる。「あ、もう3時か、サキドリでもうすぐ呼ばれるな」とか「〇〇さんとのアポ、早く行かないとやばい」といったありさまだ。ところが自腹の取材旅なら何にも拘束されない。だから寄り道ができる。見えないものも見えてくるものだ。
最初の写真は、ほぼ毎年、クルマで遠出している宮城県名取市の閖上で撮ったもの。毎年、同じ場所に行くと、東日本大震災被害からの復興状況がよくわかる。漁業関係者や定食屋のおばちゃんと話していると、何が足りないのかもわかってきたりする。
上の写真は、ニューヨークのトランプタワー。中に入ると、警備の厳しさと同時に、2016年の選挙で彼に投票もしくは寄付した人だけ、特製Tシャツが買える仕組みになっていることがわかる。トランプの性格が見えてくるようだ。少なくとも3つは、キンキラキンの建物周辺でネタがとれる。
出張でニュースの現場に行けることもありがたいことなのだが、自腹で行く自由な取材旅はいい。
遠くでなくとも、人が減った銀座を歩いてみる、一度でも横浜地裁に並んでみる、クルーズ船が停泊するふ頭に行ってみると、新聞やネットを眺めているだけではわからないものがきっと見つかる。キャスター以下、報道ワイドに関わるメンバーの中で、こんな気持ちを持ってくれる人間が増えると、サキドリはもっと面白くなると思ってる。
そんなアタシは週末に渡米する。普段は、ほぼ飲まないのに、ビール飲みながらアメリカ人記者と話したり、名物のチーズケーキを食べながら、現地に住む方に、大統領選挙で台風の目になるかもしれないブルームバーグ氏の風評を聞いたりしてこよう。現場を知らない者は喋るべからず。 番組責任者 清水克彦