岐阜県などで家畜伝染病『豚(トン)コレラ』の感染が広がっていることをうけて、
日本養豚協会が緊急記者会見を開きました。
今回は野生のイノシシも感染していて、イノシシによる感染の可能性があることから、
イノシシへの対策や、豚コレラのウイルスが入ってきた経路として外国からの違法な
食品の持ち込みなどとの因果関係も考えるため水際対策の強化が求められます。
そして、会見で香川雅彦会長が改めて強調したのが、"風評被害"のこと。
岐阜県内の生産者によると、と畜場から「岐阜の豚はいらない」という話が
出ているのだそうです。
「調べてますので、食べられる、食べられるということだけは理解してもらいたい」と
香川会長。 豚コレラが発症したことで岐阜県の農家みんなが、生産した豚の販売が
できなくなることを危惧しています。「生産者は、消費者の皆さまに、美味しい豚肉を
供給するという、使命感を持ってやっている」と悲痛な思いを語られました。
岐阜県には、『飛騨けんとん・美濃けんとん』(「健豚(けんとん)」←「健康豚肉」の
意味)をはじめとして、11もの銘柄豚肉もあります。これらすべてが影響を
受けてしまうのは、会長ならずも残念なことです。 豚コレラは豚とイノシシの病気。
人に感染することはなく、感染した豚などに触れたり、豚肉を食べたりしても影響は
ありませんし、出荷前に調査をしていますから感染した豚肉が市場に出回ることも
ないのです。
食品に関わる問題が起こると、どうしても起こってしまう産地への風評被害。
自戒の念をもって、過剰な反応に振り回されないようにしなくては・・・。