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第18回 ヨコハマトリエンナーレ2017
4年に1度の開催といえば?
――――― オリンピック・パラリンピック!では、3年に1度のアートの祭典といえば??
『ヨコハマ トリエンナーレ』ですよ。
(斉藤キャスターもすでにご存知で、興味津々!)実は恥ずかしながら今回私、初めてこのアート展の存在を知ったのですが、
横浜のトリエンナーレは2001年から始まる【現代アート展】なのです。
(ちなみに、イタリアでは『ビエンナーレ』という2年に1度のアートの祭典が有名。)
あす8月4日から始まる【ヨコハマ トリエンナーレ2017】は、横浜美術館、赤レンガ倉庫、横浜市開港記念会館の3つの会場で展示されます。テーマは『島と星座とガラパゴス』ということで、
詳しいお話をヨコハマトリエンナーレ組織委員会事務局の古川真祐子さんに伺いました。
島は、孤立しているように見えるけど海を通してそれぞれつながっている。
星は、孤立しているように見えるけど、星座として考えるとつながっている。
それぞれ「孤立」しているように見えて、それぞれはつながっていて「接続」している。
グローバル社会と言われる中、個人と社会、国家や社会問題、多様性、異なる歴史観や文明への問い...
それらをアートを通して、考えてみよう。そのようなメッセージがテーマに込められているそうです。
明日のオープンを前に、今日サキドリして観に行ってきました。
私が訪れた横浜美術館の正面には大きな柱が。そこには、難民が実際に使っていた救命胴衣がびっしりくくられていて、壁には救命ボートが展示されていました。しっかりとしたテーマとは裏腹に、救命胴衣もボートも色鮮やかで、不謹慎かもしれませんが綺麗でした。その鮮やかさは、海の上でもよく目立つため。人ひとりの命を守ることにつながるのだと、新聞やニュースを読むだけでは湧いてこない発想が、アートを通すと、いとも簡単にでてくるものだと実感しました。また、入口はいってすぐには、インドネシアの竹で編んだ大きな「しめ縄」のインスタレーション。今朝の今朝まで、竹を編む作業をしていたようです。インスタレーションというのは、作品単体だけでなく、その会場や空間をも取り込んで、ひとつの作品にすること。つまり、どの展示も、ここ「横浜」でしか見られない、感じられないものになっています。
『芸術のために立ち上がらなければ』というタイトルのカラフルなクマ。
私の中でとても印象に残ったのは、瀬尾夏美さんのインスタレーション。
彼女の作品は、東日本大震災の被災地ボランティアの体験を通して、現地を見て・聞いてきた声、歴史に書き残されないような彼らの記憶を、媒介者として絵や言葉で記録して伝えるものでした。
ひとつひとつの絵や言葉が、独特の浮遊感を保ちながら、どしんと音を立てて胸に響きました。
我々が忘れてはいけない物語。
是非、実際に観に行っていただきたいと思いました。
【ヨコハマ トリエンナーレ2017】
8月4日(金)~11月5日(日)まで開催します。
会場は、横浜美術館・赤レンガ倉庫、横浜市開港記念会館。(会場間無料バスもあるそう)
詳しくは、公式ホームページへ⇒コチラ