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インタビュー:NPO法人「日本車いすフェンシング協会」理事長の小松真一さん②
先週に引き続き、NPO法人「日本車いすフェンシング協会」理事長の小松真一さんのインタビューの第2弾です。
車いすフェンシングは、1960年のローマ・パラリンピックから続く、由緒ある正式競技。先週お話がありましたが、車いすを固定する鋼鉄「ピスト」の上で 戦います。車いすバスケや車いすラグビーなどとは違い、車いすを動かすことはありません。
競技をする前にこの、「ピスト」をセッティングするだけでも大変なんだそうです。慣れている人であれば10~20分で、慣れていない場合は30~40分もかかってしまうとか。もちろん、片付けにも時間がかかりますし、車いすの障害をお持ちの方自身ではセッティングは難しいので、セッティングをするスタッフ、ボランティアの方が必要です。いろいろな苦労についても伺うことが出来ました。
さて、2020年の東京パラリンピックに向けて小松さんはこのように語っています。
「ヘッドコーチとして、シドニーとアテネの金メダリストのフン・イン・キイが就任したので、モチベーションも上がっている。まずはランキングをとること!ポイントをとっていって、メダルを...というイメージを持って頑張って欲しい。慌てずにひとつひとつ階段を上がっていって欲しいと思う。」
小松さん、 実はご病気で一命をとりとめたことがきっかけで 車いすフェンシングへの思いを強くしたのだそうです。
車いすフェンシングの将来についても伺いました。「面積的には六畳のカーペットが敷ける範囲で、車いす用のピストが持っていければどこでも出来る。 障がい者でも健常者でも車いすに座れば、同じようにフェンシングが出来る。こういう競技はなかなかほかにないと思う。『シッティングフェンシング』という、障がい者だけではなくて健常者もやっていけるようなフェンシングのカテゴリーを増やして、もっともっと広めて行きたい。」
来年12月には、京都でワールドカップが開催されるなど、 ますます注目が集まる、車いすフェンシング。
東京では北区の赤羽体育館で毎週ではないのですが、毎月金曜の 午後6時半から8時半まで、車いすフェンシング教室が行われています。 次回は、来月14日(金)ということです。見学をしたい方、興味を持たれた方、詳しくは日本車いすフェンシング協会のホームページをご覧ください。