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配られた個人名刺
日韓関係が冷え込む中、来日中の韓国・李洛淵首相(国務総理)の行動が注目を集めている。なかでもきのう、慶應義塾大学法学部の西野ゼミの学生らと行った対話集会。
参加した学生によれば、李首相は冒頭、「韓日の対立で皆さんのような若者の気持ちを傷つけてしまい申し訳ない」と謝罪したらしい。
学生からは、両国の問題の打開策や観光業への影響を問う質問が続き、李首相は「50年にも満たない不幸な歴史によって、日韓の1500年の交流を無意味にするのは愚かだ」と、かつての金大中演説を紹介したという。
李首相は、対話集会のあと、「いつでも連絡してきなさい」と、学生1人1人と握手し、個人のメアドや電話番号が書かれた名刺と、1万円相当のコードレスイヤホンをお土産にと渡している。
こうした交流が、ただちに両国の雪解けにつながるわけではないが、文在寅大統領に意見を具申できる立場にある李首相が、こうした考えを持ってくれていることは評価できる。これからの韓国の出方に注目したい。
番組責任者 清水克彦